・原因
痙攣の原因検索において最も重要なのがてんかんによるものか、その他全身性疾患によるものかの区別である。
病歴にてんかんがない痙攣初発の患者の場合はまずは症候性のものを否定するような診断プランを立てる。
鉄則としてはまずは低血糖を否定することである。
というのも血糖の検査は最初に行わないと忘れてしまう上、ほかの検査で低血糖を示唆する所見というのは殆どないからである。
頭部
•特発性てんかん
•脳血管障害
•脳炎、髄膜炎
•脳腫瘍
•頭部外傷(外傷後2年を過ぎれば、痙攣の起こる可能性は低くなる)
代謝・内分泌系
カリウム代謝の異常や高カルシウム血症では痙攣は起こらない。
•糖代謝の異常 - 低血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン性高浸透圧性糖尿病昏睡
•電解質代謝の異常 - 低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、低カルシウム血症
•副甲状腺機能低下症
•アジソン病
•急性間欠性ポルフィリン症
血液・免疫系
•全身性エリテマトーデス
•血栓性血小板減少性紫斑病
消化器系
•肝性脳症
•尿毒症性脳症
呼吸器系
•低酸素脳症
神経皮膚疾患(母斑症)
•結節性硬化症
•神経線維腫症1型
•Sturge-Weber症候群
足(ふくらはぎ)
バレーボール、マラソン、自転車、テニスなどのスポーツ中に起きる事がある。
筋肉の疲労や体内の水分不足や体の冷えによる血管の縮小が原因である。
スポーツ中以外でも、普通に歩いている時や足を伸ばした時にも起こる。
現代医学では予防法や詳しい原因は解明されていないが、ストレッチや柔軟運動、水分摂取、血流の改善などが有効な方法と思われる。
「こむら返り」は腓腹(ひふく)筋の異常な緊張による痙攣で起こる。