科学的知見に基づく食物アレルギー患者の安全管理とQOL向上に関する研究 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・厚生労働科学研究成果データベースより
http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIST00.do


・科学的知見に基づく食物アレルギー患者の安全管理とQOL向上に関する研究
概要版 研究目的:
1)食物アレルギー(牛乳、鶏卵)誘発量の決定、2)加水分解によって低分子化された小麦タンパク質のアレルゲン性の解明、3)臨床診断の精度が高いアレルゲン特異的IgE抗体検査法の開発、4)魚類、甲殻類、軟体動物(貝類)のアレルゲン構造解析、5)食物アレルギー患者に対するリスクコミュニケーションの検証、6)食品中アレルギー物質検査法の確立、7)食物アレルギーの原因抗原の分布調査、8)食物アレルギー健康被害事例(事例)の収集・解析、9)アレルギー物質含有食品交換表(交換表)の作成。
研究方法:
経口負荷試験(牛乳、加熱鶏卵、加水分解小麦、小麦)、2)小麦、米、大豆、Gly m5、Gly m6特異的IgE抗体測定、3)甲殻類・貝類SCPをコードする全長cDNAをクローニング、クロアワビパラミオシンの精製と特異的IgE抗体測定、4)食物アレルギー患者が疑似体験できる教材開発、5)甲殻類タンパク質濃度の測定、6)即時型食物アレルギー全国モニタリング調査、7)事例収集用アンケート作成、8)交換表の有用性検討
結果と考察:
1)牛乳経口負荷試験陽性者の90%、95%をカバーする陽性閾値はそれぞれ1951.5μg(牛乳0.06mL)、285μg(牛乳0.009mL)、加熱鶏卵陽性患者の90%、95%陽性閾値はそれぞれ719.3μg(1/1250個)、194.5μg(1/4500個)であった。

2)加水分解小麦はアレルゲン性が残存している、

3)小麦と米との交差抗原性を検討することによって小麦アレルギーの診断精度が上がった。

5)甲殻類SCPの一次構造は甲殻類同士では高い相同性があったが、貝類とは低かった。パラミオシンはクロアワビの新規の主要アレルゲンであった。

6) 食物アレルギー患者としての疑似体験ができる教材の試作品を完成した。

7)2-MEを含有する従来の抽出液に代わる亜硫酸ナトリウム含有抽出液の調製。魚肉すり身には甲殻類タンパク質が微量ながら検出された。

8)誤食を防ぐためには、患者とその家族に対して容器包装されていないもの(店頭販売やレストランなど)は食品衛生法の対象外であることを強調する。9)交換表を用いると食物アレルギー患者でも安全に摂取できる加工食品を見つけることが可能となる。
結論:
食物アレルギー患者の安全管理とQOLの向上のための科学的エビデンスが得られた。


runより:これは予告編といえるでしょう。まだPDFになってません。

非常に興味を持ったので掲載しました。