ヴェニス決議 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ヴェニス決議文、2008年電磁波安全性のための国際委員会による
2008年6月6日
2006年9月に宣言された「べネベント決議文」のように、我々は電磁波被曝による健康影響について関心を持ってきている。

「生体電磁波財団:リスク・アセスメントとマネージメントに関する新しい指針を目指して」と題する研究会がヴェニスで開催され、我々は「電磁波過敏症、血液脳関門の変化、学習と行動機能、抗酸化酵素活性、DNA 損傷、生化学的相互作用、生物学的損傷、更にこれらの影響を確認する実験的な手法」について議論した。

その結果として、分子から疫学までのどの段階においても、生体に関する電磁界の非熱効果作用が存在していることを確認することになった。
全世界の研究者にとっての緊急な課題は、電磁界と生体との間の非熱効果に
関する詳細なメカニズムを見出すことにある。それに伴う重大な事実は一般公
衆や職業人に対する新しい基準値に反映されるだろう。

この分野の先頭に立っている我々は、より批判を受け易い人も含まれてはいるが、すべてにわたる健康を守るための被曝基準値の設定に対して倫理的なやり方が行われることを激励する。

電磁界被曝から生じる影響やリスクに関する重大な被曝要素を明らかにする必要性を我々は認識している。
国際的な基準作成機関によって勧告され、世界保健機関によって支持されて
いる非電離放射線防護基準は不適当なものである。現行のガイドラインは、急
性被曝に関する研究と熱効果のみを考慮した研究に基ずいているからである。
世界中で広く使用されている「予防原則」が必要である。

更に付け加えると、新しい基準は、色々な生理学上の状況:例えば、妊娠、新生児、子供、お年寄り、などへの影響を考慮して新しくなされるべきである。
携帯電話・企業の言う「リスクがあるとの確かな科学的な証拠はない」との
主張に対して我々は反対である。

最近の疫学研究から得られる証拠は、以前よりもより強くなっており、このことが「予防原則」に従って、より低い被曝基準を導入するような予防策を正当化する更なる理由である。
我々は、電磁波過敏症として知られている公衆の健康問題が増大しているこ
とを知っている。この不運な健康状況は、その人をおかしくしてしまうのであり、このような状況に関しては、緊急な調査と認知とを求める。
我々は、携帯電話は幼い子供や10代の若者にとっては限定使用されること
を強く勧告する。

また各国の政府に対して、ここしばらくの施策として「予防原則」を適用することをも呼びかける。

何故なら、頭に対する電磁エネルギー吸収の問題のみならず、生化学的、生理学的、そして電気的生体リズムなどの悪い影響もある可能性があるかも知れないからである。
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連絡先:エリザベス・ケリー、
「電磁波安全性のための国際委員会」(ICEMS)専任秘書
メール・アドレス: info@icems.eu
署名者(以下省略)
(24)www.icems.eu/resolution.htm (翻訳)荻野晃也