粉ミルク缶からのビスフェノールAの溶出調査の中間報告 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議より
http://www.kokumin-kaigi.org/kokumin01.html
ニュースレター 第55号 (2009年1月発行)


・環境監視研究所 中地重晴

●調査することになった動機
 ビスフェノールA(以下BPA)は環境ホルモン物質として問題になった物質の中でも、1997年にアメリカのサール博士によって、ビスフェノールAの逆U字現象が報告されたことで、環境ホルモンが社会問題化するきっかけを作った物質です。

環境省の発表したSPEED98の環境ホルモンの疑いのある物質リストの中にも入っています。

環境省が、ExTEND2005発表し、このリストを削除したことで、環境ホルモン問題は終わったとして、マスコミにも取り上げられなくってきていました。
 ところが、昨年(2008年)3月に厚労省が低容量のBPAが胎児に影響すると発表し、10月には食品安全委員会に健康影響リスク評価を依頼しました。

同時期、4月には米国NTPが低容量のBPAが乳幼児の神経発達に影響する懸念を発表したり、カナダ政府がポリカーボネート哺乳瓶の販売輸入を禁止する措置を発表しました。

にわかに環境ホルモン物質としての健康影響がクローズアップされました。
 また、9月に国民会議で開催した国際市民セミナーで招待したピーターマイヤーズさんから、缶からのBPAの溶出問題について話を聞き、飲料缶は対策がとられたが、粉ミルク缶は対策されていないという情報を得、調査を実施することにしました。
●粉ミルク缶の現状
 現在市販されている乳幼児用粉ミルクは,大きく分けて2種類あります。q0カ月~9カ月の乳児用ミルクと、w9カ月~3歳児までのフォローアップミルクです。

より影響を受けやすいと考えられれる乳児用ミルクを対象に調査しました。

乳児用の粉ミルクの場合、販売者は主に6社で、森永「はぐくみ」、明治「ほほえみ」、和光堂「レーベンスミルクはいはい」、雪印「ぴゅあ」、アイクレオ(グリコ系列会社)「バランスミルク」、ビーンスターク「すこやか」という製品が販売されています。

だいたい900g程度の大きな缶と、300g程度の小さな缶があり、小さな缶を購入し、溶出試験を実施しました。