公害被害者から環境保護活動家へ3 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

環境政策の欠陥に気づく
 中国の環境管理制度では、公害企業は汚染排出課徴金を政府に支払えば、操業を続けることができるからだった。

裁判を通じ陳さんは、中国の環境政策の欠陥に気づくようになった。

同時に、それを許しているのは国民の環境意識の低さが背景にあると考えるようになった。
 ある時、テレビアニメのきれいなCMを見ていた。

良い広告を出せば、一般の人の理解も進むのでは、と思いついたという。

早速、地元のテレビ局と新聞社に飛び込み、「自費で環境広告を出したい」と切り出した。

テレビ局は、面白い話だから「ただで広告を掲載しましょう。それとも番組で取り上げましょうか?」と聞いてきた。

しかし、陳さんは「自分でお金を出したというインパクトがほしい」と言って、局の申し出を断った。

テレビ局は大幅に料金をディスカウントしてくれた。

2万元(約30万円)で、30秒のコマーシャルを1日数回、2週間余り流してくれた。新聞社もまけてくれた。
 これに自信を得た陳さんが次に向かったのは北京だった。

中国最大のテレビ局である中央電視台と、最有力紙の人民日報である。

前者は、「前例がない」と掲載を拒否された。

が、後者は掲載に応じてくれた。

しかも割引料金で。

これが中央電視台の記者の目に留まり、同テレビ局の人気番組『面対面』への出演につながった。

番組の録画を見ると、最初、「有名になりたいから広告を出したのか?」と辛らつな質問を繰り返していたキャスターが、次第に陳氏の環境を守りたいという情熱に引き込まれていく様子が分かる。
 その後、陳さんは、環境問題に悩む全国の中国人の相談相手になっている。

地方政府も陳さんの意見を折りに触れ、求めるようになったという。

自らを「農民 陳 法慶」と名乗る、そして名刺にもそう記載する彼の職業は建設業と養豚業である。


runより:私もこういう活動がしたいと思い掲載しました。

1人でも、行動で何かが変わる時がある。そう思わせる話です。