WHO 環境保健クライテリア238より3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・5 神経行動
神経行動学的研究は、ELF 電磁界が様々な構成レベルの神経系および神経応答に及ぼす影響について扱う。例えば、末梢および中枢神経組織の直接的な刺激、感覚刺激による知覚影響、中枢神経系の機能への影響がある。

中枢神経系の機能への影響は、脳の電気的活性の記録や、認知試験、気分の評価、およびその他の試験によって電気生理学的に評価することができる。
神経系は、他の身体系、特に、直接的な神経の調節により心臓血管系を、また松果体および下垂体へのニューロンからのインプットにより内分泌系を調節する上で、中心的な役割を担っている。

これらの松果体および下垂体は結果的に生殖および発育に影響力を及ぼし、より一般的には生理および安寧にも影響する。
脳および神経系は、電気信号を用いて機能しているので、低周波電磁界とその結果生じる誘導電界および誘導電流に対して特に脆弱であると考えることもできる。

ボランティアや動物を用いた相当数の実験室研究で、認知、行動および神経内分泌の応答といった、弱い電磁界へのばく露によって各種の神経系機能に生じる可能性のある結果が調べられている。加えて、電磁界ばく露と自殺およびうつ病との関係についての疫学研究も実施されている。
これらの研究は、NRC(1997)、NIEHS(1998)、IARC(2002)、ICNIRP(2003)およびMcKinlay 等(2004)でレビューされている。特にICNIRP(2003)は、ここで要約している幾つかの証拠について詳細にレビューしている。
全体として、強い証拠を有する影響はほとんどなく、実験室研究で見られている、電磁界に誘発されたより強固な応答さえも、本質的には程度は小さく、微かで、一時的である傾向がある。