・神奈川県環境農政局農政部就農参入支援課より
平成22年4月1日に販売禁止農薬となった「ジコホール」(商品名:ケルセン)の農産物からの検出について
茅ヶ崎市内の農業生産者が、販売禁止農薬となったジコホールを使用したことが判明し、農薬取締法に基づき指導を行いましたので、お知らせします。
1 判明した経過について(平成22年7月2日)
1.午前10時30分に、横浜市保健所から県(就農参入支援課)に次の連絡があった。平成22年5月21日に横浜市内の販売店から収去したトマトから、平成22年4月1日に販売禁止農薬となった「ジコホール」(商品名:ケルセン)が0.08ppm(残留基準値1ppm)が検出された。
また、トマトの出荷元は、JAさがみ湘南トマト茅ヶ崎出荷組合である。
なお、この値は、残留農薬基準値以下であることから、食品衛生法上は問題ない。
2.農薬取締法の使用基準違反の可能性があることから、午前11時30分に県(就農参入支援課)からJA神奈川県中央会に連絡し、事実の確認等をJAさがみで行うように指示した。
3.午後1時40分から、JAさがみで湘南トマト茅ヶ崎出荷組合の22農家を巡回して聞取調査を開始した。また、JAさがみは、当該出荷組合のトマトの出荷自粛と、7月1日以前に出荷したトマトについても自主回収することを決定した。
4.午後7時30分に出荷組合の1農家で平成22年4月19日にケルセンを使用したことが判明した。
2 農薬取締法に基づく立入調査
1.農薬取締法に基づき、県(就農参入支援課、農業技術センター病害虫防除部)が、7月3日にケルセンを使用したことが判明した農家への立入調査を実施した。
(調査結果)
・ 平成22年4月19日に、使用禁止農薬と気づかずにハダニを防除するため、1回のみ使用したことを確認。
・ 使用した農薬は、最終有効年月切れであること、また、使用禁止農薬の使用であることから、適正な使用について指導。
3 今後の対応について
1.本件については、使用禁止農薬になっていることを気づかず使用したこと、また、トマトに対して1回のみの使用であったことから、悪質性が認められないため、農薬取締法に基づく告発は見送る方向で検討する方針である。
2.農業関係団体(JA神奈川県中央会等)と連携し、次の取組みを県内の農業生産者に徹底する。
・ 農薬の適正使用の指導
・ ケルセンは、一般的に使用されてきた農薬であり、今回のように農業生産者が在庫として所有している可能性もあるため、使用禁止の更なる周知と回収
・その他の最終有効年月切れ農薬の回収
※ <「ジコホール」(商品名:ケルセン(殺ダニ剤))>
食品衛生法の残留農薬基準値 1ppm
平成16年3月19日に農薬登録失効
平成22年4月1日に販売禁止農薬となった。
※販売禁止農薬=使用禁止農薬(農薬取締法11条)
登録失効後はメーカーにより回収を実施
問い合わせ先
神奈川県環境農政局農政部就農参入支援課
課長 西田
電話 045-210-4440
就農・普及指導グループ 石井
電話 045-210-4446