・wikipediaより
メニエール病(英名 Meniere’s disease)は激しい回転性のめまいと難聴・耳鳴り・耳閉感の4症状が同時に重なる症状を繰り返す内耳の疾患である。[1][2]
フランスの医師プロスペル・メニエール(Prosper Meniere)が1861年に初めて報告したのでこの名前がついている。「メニエル病」「メヌエル病」「メニエル氏病」とも言われる。
厚生労働省の特定疾患に指定されている難病である(ただし医療費の助成のある特定疾患治療研究事業対象の疾患ではない)。[2]
症状 [編集]
発作時主症状
めまい(突発的で立つことも出来ないほどの激しい回転性、数十分以上続く持続性)
難聴(特に低音域が障害される)
耳鳴り
耳閉感
以上の4症状が同時にセットで起き、さらにその一連の症状を数日から数ヶ月の間隔で繰り返す。[1]
発作時副症状
吐き気、嘔吐、冷や汗、顔面が蒼白くなる、脈が速くなる、寒気・暑さなどの温感異常、聴覚補充現象(聴覚のリクルートメント現象)等の症状が起きることがある。[2]
典型的なメニエール病の発作では「回転性めまい」と「聞こえ」の主症状に加え強い吐き気・嘔吐を伴い、頭を動かすと症状がさらに強くなるために自発的には頭を動かすことが困難になる。
目がグルグル回る為に立つことも出来ず就床するのみで、歩けないのでトイレにも這って行くほどであるが便座にまともに座ることもできないため排尿も困難なほどである。[3]。
めまい発作は数十分から数時間、時には半日以上続く。(数十秒程度のめまいはメニエールのものではない)回転性のめまいが治まった後も浮動性めまいや聞こえの症状がさらに続くこともある[3]。
目はグルグル回るが意識ははっきりしているのが特徴である。
初期には上記の症状であるが、回転性のめまい発作を繰り返すうちにめまい発作時以外にも耳鳴りや難聴・聴覚補充現象(聴覚のリクルートメント現象)が起きるようになり、さらに進行すると回転性のめまい発作時以外にも耳鳴り・難聴や聴覚補充現象および平衡機能の乱れが常態化するようになる[3]。
注1、めまいのみ、あるいは聞こえの症状のみではメニエール病ではない(診断基準より)。
めまいと聞こえの症状が同時に重なっても内リンパ水腫の存在を推定できなければメニエール病とはできない(メニエール病の本体は内リンパ水腫だからである)[2]。
注2、成書には回転性のめまい・難聴・耳鳴りを3主徴症状とし、耳閉感を付随症状としているものもある[4]。
注3、聴覚補充現象はメニエール病を代表とする内耳性の感音性難聴に特有の聴覚過敏症の症状である[5]。
聴覚補充現象では難聴であるにも関わらず、子供が叫ぶ音、テレビの音、高音の機械音、高音の金属音、スクーターの排気音、車の走行音などが響いて聞こえ、苦痛である[6]。