結節性硬化症(プリングル病)2 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・3. この病気の原因はわかっているのですか
結節性硬化症をおこす原因遺伝子は2つあります。

遺伝子は染色体の上にあり、お父さんからきた染色体とお母さんからきた染色体が対になり、人間では大きさの違う23対の染色体からなっています。

結節性硬化症をおこす遺伝子は染色体9番と16番の上にあることがわかり、1993年に染色体16番の原因遺伝子(TSC2遺伝子)が発見され、1997年に染色体9番の原因遺伝子が発見されました。

TSC1遺伝子とTSC2遺伝子がつくり出す蛋白質はそれぞれハマルチン、チュベリンと名付けられ、ハマルチン、チュベリンが共同で腫瘍をつくる働きを抑えています。

患者さんではこのどちらかの遺伝子に異常があると考えられます。

お母さんからきた遺伝子とお父さんからきた遺伝子の2つのうちどちらかに異常があり、その結果病気になると考えられます。

今のところ、この2つの遺伝子が私たちの体でどのような働きをし、この遺伝子の機能が悪くなることで、なぜ結節性硬化症の症状がでるのか、まだ十分に明らかではありません。今後の研究が必要です。

4. この病気は遺伝するのですか
結節性硬化症は遺伝子の異常でおこり、遺伝する病気で、常染色体優性遺伝と呼ばれる遺伝形式を示します。

しかし、実際には、50-60%以上の患者さんではご両親をいろいろ検査しても結節性硬化症にみられる症状が全く見つかりません。

この場合は、ご両親から遺伝したのではなく、ご両親の精子または卵子の遺伝子に突然変異がおこり、子どもさんが発病したと考えられます。

このような、突然変異でおこった症例(孤発例と言います)では、ご両親には全く異常がなく、次に生まれてくる子供さんが結節性硬化症になる確率は正常人の出産と同じです。

しかし、ご両親のいずれかが結節性硬化症の場合は、生まれてくる子どもが結節性硬化症になる危険率は男の子であろうと女の子であろうと2分の1(50%)になります。

また、孤発例の患者さんでも、患者さんが結婚して次の世代をつくるときには遺伝の法則に従い、子供の半分が結節性硬化症になる危険があります。