抗リン脂質抗体症候群2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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7. この病気にはどのような治療法がありますか
まず日常生活における血栓症の危険因子の除去が重要で、具体的には禁煙、高血圧や高脂血症の改善、経口避妊薬の中止が必要です。

急性期の動静脈血栓症の症状に対しては、通常の血栓症の治療に準じて、ウロキナーゼやヘパリンを使った抗凝固療法が行なわれます。

慢性期には、再発予防のために少量のアスピリンなどが投与され、程度によってはワーファリンが使用されます。

習慣流産に関しては、少量のアスピリンと中等量の副腎皮質ステロイド薬による効果が報告されていますが、現在でも副腎皮質ステロイド薬の副作用の点からその必要性が議論されている状況であり、明確な治療法は確立していません。

抗リン脂質抗体が陽性の場合でも、血栓症の既往や症状がない場合には積極的な治療の必要性はなく、通常経過観察のみでよいとされています。

高齢者や血栓症のリスクが高いと思われる患者には、少量アスピリンを予防的に投与することもあります。

血小板減少があり出血症状が認められるような患者に対しては、副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制剤が使用されますが、出血症状がなければ通常は経過観察のみです。

最近、特殊型として、劇症型抗リン脂質抗体症候群が注目されています。

これは高血圧の頻度が高く、中枢神経症状が主症状とし、腎障害を含む3つ以上の多臓器障害があり、急激な経過をとり致死率が高い疾患で、現在のところ有効な治療法はありません。

また、これは比較的安定した全身性エリテマトーデス(SLE)に発症することが多いとされており、早期にその存在に気づき対処していくことが重要とされています。