・wikipediaより
ゾルピテム(酒石酸ゾルピデム:zolpidem)は睡眠導入剤である。日本での商品名はマイスリー。
非ベンゾジアゼピン系に分類され、ω1受容体に作用することで効果を示す。1992年に世界で初めてフランスで販売が開始され、日本ではアステラス製薬(開発はフランスのサノフィ・サンテラボ社、現在のサノフィ・アベンティス社)によって2000年8月から販売が始まっている。
欧州ではStilnox、アメリカではAmbienという商品名で販売されている。
ゾルピデムの構造
日本国内で処方されるマイスリー5mgの錠剤同じく睡眠導入剤としてハルシオンと同様に超短時間作用型であり、寝付きの悪さの改善薬として出される。
日本では医師の処方箋なしでは入手することはできない。
効能・効果 [編集]
比較的短期(大体2週間から6週間くらい)の不眠症(統合失調症及び躁うつ病に伴う不眠症は除く)に用いる。
適応する不眠症としては、神経症などによる不安などからくる入眠困難などに使われる。
早朝覚醒(夜中に何度も目が覚めるなど)には用いられない。この場合は、ベンゾジアゼピン系などの中間作用型の薬(ニトラゼパムなど)が使用される。
成人は1日1回、就寝直前に空腹時経口投与する。投与後、ゾルピデムは速やかに胃腸吸収され、約0.7~0.9時間で血中濃度が最高値に達した後、消失半減期、約1.7~3時間を経て速やかに減少する。
投与してから薬が効いてくると実感できるまでは最短15分程度である。
投与量によっては、消失半減期に達しても、摂取したゾルピデムの量が多いほど残血中濃度は高くなる傾向にあるが、摂取して8時間後の血中濃度を調べると、投与量に関わらず残血中濃度はほぼゼロに近くなる。
このため、摂取量により効きの具合に違いがあっても翌朝に眠気や倦怠感などが残りにくい事が特徴である。
血中濃度が最高値に達するまでの時間が非常に短く、また消失半減期も非常に短いのが最大の特徴である。
このため、ゾルピデムは即効性短期作用型の睡眠導入剤として使われる。また、幻覚作用を引き起こすことがある。
また、ゾルピデムは非ベンゾジアゼピン系に分類され、ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤(ハルシオン等)の大きな欠点であった耐性や依存性の問題が小さいことも特徴である。