・6. この病気ではどのような症状がおきますか
最初の症状は、学校の成績低下、記憶力低下、いつもと違った行動、感情不安定、体ががくんとなる発作、歩行障害、字が下手になったなどで気がつかれることが多いです。
7. この病気にはどのような治療法がありますか
根本的な治療法はまだありません。現在いくつかの治療法が保険診療で承認されています。
免疫機能を調整する薬剤としてのイノシンプラノベクス(イノシプレックス)を口から服用する薬剤、ウイルスに対する薬剤(抗ウイルス剤)として、インターフェロンの脳内への投与(髄腔内あるいは脳室内)の併用がもっとも用いられている治療法です。
また、最近では、リバビリンという抗ウイルス剤の脳室内投与も試みられています。
8. この病気はどういう経過をたどるのですか
通常、4つのステージに分けられています。
第1期は先にあげたような軽度の知的障害、性格変化、脱力発作、歩行異常などの症状が見られます。第2期はこれらの症状が更に強くなります。
そして体がびくびくと動く不随意運動(ミオクローヌス)が周期的に見られるようになります。
第3期では、知能、運動の障害はさらに進行して、歩行は不可能となり、食事の摂取も次第にできなくなってきます。
この時期には体温の上昇、唾液、発汗異常などの自律神経の症状が見られるようになります。
第4期では意識は消失し、全身の筋肉の緊張も強く、自発運動もなくなります。