・ 起立性低血圧の対策 [編集]
1.薬物療法
ジヒドロエルゴタミン:血管の拡張をおさえる薬。血管の緊張を保ち、血圧の低下を防ぐ。
立ちくらみ、めまい、頭重感に有効。
ドロキシドパ(ドプス):細動脈収縮により血圧を保つ。また、不足しているノルエピネフリンを補充する効能もあり、併発しやすいパ-キンソニズムにも効果がある。
ミドドリン:血管にある交感神経を刺激し、血管を収縮させて血圧を上げます。おだやかに長く効く。おもに、骨格筋や内臓の血管に作用。
アメジニウム:交感神経を亢進させる神経伝達物質・ノルアドレナリンを増やす作用があり、この作用によって血圧を上昇させる効果がある。
※これらは薬物の飲み合わせ等の問題もあるため、医師の管理下のもとで服用すること。
2.食事療法
水分や塩分を多めに摂取する。
3.生活上の注意
四肢の運動(特に起き上がる前に臥位のまま両下肢の運動)を行ない、ウオ-ムアップを行ってから起きあがること。
食事を少量にすること。
また、食後はしばらくの間、横になること。
下肢に弾力包帯、弾力ストッキングを使用すること。
入浴時、浴槽から上がる時は特には注意すること。
下半身に冷水をかけることで、のぼせからくる起立性定血圧を改善できる。
排尿は座った姿勢で(=洋式便所を利用して)行うのを習慣づけること。
車椅子はリクライニング式にし、エレーベーテイング式レッグレストを備えておくこと。ヘッドレスト、後方転倒防止装置も必ず付けること。
極度の暑さを避けること。
飲酒を控えること。
排尿障害の対策 [編集]
1.薬物療法(α交感神経遮断薬の使用)
膀胱の収縮を強める:ウブレチッド、ベサコリン
膀胱の収縮を弱める薬物:ポラキス、バップフォー、プロバンサイン
膀胱括約筋の働きを弱める薬物:ミニプレス、ハルナール
※これらは排尿障害の特徴にあわせて、医師の管理下のもとで服用すること。
2.間歇的自己導尿法
患者自身や家族により尿道カテーテルを用いて、1日に数回排尿する方法。
3.持続的導尿法
フォーレ尿道カテーテルを膀胱内に留置し、膀胱から尿を持続的に排出する方法。毎日ないし2~3日毎に膀胱洗浄を行う必要がある。
また、フォーレ尿道カテーテルを挿入する代わりに膀胱瘻を作ることも勧められる。
カテーテルの留置は医療従事者への依頼が必要。