国際化学物質安全性カードより
ピリジン
物理的状態; 外観:
特徴的な臭気のある、無色の液体。
物理的危険性:
この物質の蒸気は空気より重い。地面あるいは床に沿って移動することがある。遠距離引火の可能性がある。
化学的危険性:
燃焼すると分解し、有毒なフューム(窒素酸化物、シアン化水素[ICSC番号 0492])を生じる。弱塩基である。強酸化剤、強酸と激しく反応する。
許容濃度:
TLV:1 ppm (TWA);A3 (動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質 (ACGIH 2006)。
(訳注:詳細は ACGIH の TLVs and BEIs を参照)
MAK:5 ppm, 16 mg/m3;ピーク暴露限度カテゴリー:II(2) (DFG 2006)。
(訳注:詳細は DFG の List of MAK and BAT values を参照)
暴露の経路:
体内への吸収経路:吸入、経皮、経口摂取。
吸入の危険性:
20℃で気化すると、空気が汚染されてやや急速に有害濃度に達することがある。
短期暴露の影響:
眼、皮膚、気道を刺激する。中枢神経系、胃腸系に影響を与えることがある。許容濃度を超えて暴露すると、意識が低下することがある。
長期または反復暴露の影響:
中枢神経系、肝臓、腎臓に影響を与えることがある。
物理的性質 ・沸点:115℃
・融点:-42℃
・比重(水=1):0.98
・水への溶解性:混和する
・蒸気圧:2.0 kPa(20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.73
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.03
・引火点:20℃ (c.c.)
・発火温度:482℃
・爆発限界:1.8~12.4 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.65
環境に関する
データ
・水生生物に対して毒性がある。
身体への暴露
皮膚 吸収される可能性あり!
発赤、灼熱感。
他の症状については「吸入」参照。
眼 発赤、痛み。
経口摂取 腹痛、下痢、嘔吐、脱力感。
他の症状については「吸入」参照