国際化学物質安全性カードより
アクリル酸エチル
物理的状態; 外観:
刺激臭のある、無色の液体
物理的危険性:
この物質の蒸気は空気とよく混合し、爆発性混合物を生成しやすい。蒸気は抑制されておらず、排気孔や火災防止器内で重合体を生成して、排気孔を詰まらせることがある。
化学的危険性:
加温、光の影響、過酸化物との接触により、自然に重合することがある。
許容濃度:
TLV:5 ppm(TWA); 15 ppm(STEL) A4 (ACGIH 2004)
MAK:5 ppm, 21 mg/m3; Sh; Peak limitation category:I(2); Pregnancy risk group:D (DFG 2004) (訳注:詳細は DFG の List of MAK and BAT values を参照)
暴露の経路:
体内への吸収経路:吸入、経皮、経口摂取
吸入の危険性:
20℃で気化すると、空気が汚染されてやや急速に有害濃度に達することがある。
短期暴露の影響:
眼、皮膚、気道を刺激する。
長期または反復暴露の影響:
反復または長期の接触により、皮膚が感作されることがある。実験動物では腫瘍が見つけられているが、人では不明である。
物理的性質 ・沸点:99℃
・融点:-71℃
・比重(水=1):0.92
・水への溶解度:1.5 g/100 ml(20℃)
・蒸気圧:3.9 kPa(20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):3.45
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.09
・引火点:9℃(C.C.)
・発火温度:345℃
・爆発限界:1.4~14 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):1.32
環境に関する
データ
・水生生物に対して毒性が強い。
身体への暴露
吸入 灼熱感、咳、息切れ、咽頭痛。
皮膚 発赤、痛み。
眼 発赤、痛み、かすみ眼
経口摂取 腹痛、下痢、吐き気、嘔吐。