市立胆沢第一小学校(渡辺唱光校長、児童416人)のシックスクール問題で、市は4日、中止していた校舎の使用を再開させた。化学物質量が厚生労働省基準の半分以下に収まったことによる措置。仮教室での授業を強いられてきた児童たちは、約1カ月半ぶりに普段通りの学校生活に戻った。
全校朝会で渡辺校長は、化学物質を放散させる作業や空気清浄機の設置などで「校舎内の空気がきれいになった」と説明。「きょうから本校舎で再スタートになることを、みんなで喜び合いたい。明るく元気に学習、生活を頑張っていきましょう」と呼び掛けた。
教室に戻った児童たちは、担任から授業再開にあたっての指導を受けた。4年1組では千田雅子教諭が「当たり前の生活が幸せで、ありがたいものだと思ってほしい」と語り掛けたほか、学校生活で頑張っていく点などを確認。児童も時折笑顔を見せながら、先生の話を聞いていた。
校舎の大規模改修に伴う今回の問題で、市は児童の健康被害を防ぐため、2学期開始の8月18日から校舎の使用を中止。改修工事を行っていない同校体育館や、隣接する小山中学校武道館などの仮教室で授業する態勢をとっていた。
その間、校舎内ではストーブをたき、化学物質の放散を早める作業などを実施。9月23日の空気測定で化学物質量は厚生労働省の基準の半分以下になり、同30日に校舎使用再開が決まった。
同校では児童の健康状態を引き続き把握するため、担任教諭が朝と下校時に健康チェックしていく。全児童の健康調査も行う。毎月1回、簡易測定器で校舎内の化学物質も測定する。
写真=約1カ月半ぶりに戻った教室で、担任教諭の話を聞く児童たち=胆沢第一小学校
色々問題はあったけど同じ市教委で何で?
と考えるとやはり校長の意識は重要なのです。