保育園でのシックスクール訴訟 | 化学物質過敏症 runのブログ

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学校の建材などに含まれる化学物質で体調を崩す「シックスクール」問題で、堺市堺区の私立「湊保育園」で高濃度のトルエンにさらされて体調を崩したとして、当時在籍していた園児30人が開園を許可した堺市などに総額5850万円の損害賠償を求めた訴訟の和解が19日、大阪地検堺支部で成立した。堺市が和解金計1200万円を支払うほか、シックスクールを含むシックハウス問題に取り組むことなどを約束した文言を和解条項に盛り込むことで、双方が合意した。
 

また、園舎を建設した建設会社(大阪市)との和解も同日成立し、和解条項に「(同社が)今後一層、室内空気環境汚染対策に努める」との文言が盛り込まれたが、園児の弁護団は「相手の意向で詳しい内容は明らかにできない」としている。同じく被告の設計事務所(堺市)との訴訟は継続する。

 30人は堺市が02年3月に開園を許可した同保育園に同年春から通い始めたが、直後から頭痛や発熱などの症状を発症。堺市が室内検査で国の指針値の約12倍のトルエンが検出されたことを知りながら対策を怠ったため、化学物質で体調を崩したとして、04年4月に提訴していた。
 

和解条項には、和解金の支払いのほか、堺市が今後もシックスクール問題への取り組みに努める▽保育所などの施設管理や運営で個々の児童に応じた配慮をする-とした約束が明記された。
 

三善道典・堺市子ども青少年局長の話 今後も児童の健全育成の視点から問題に一層取り組む。

【なお頭痛も「被害二度と」原告ら】
 

「堺市にとどまらない和解にしたかった」。私立湊保育園に通園していた次男(10)の代理人として、2年9ヶ月にわたって訴訟を続けてきた寺中美由紀さん(33)は、今回の和解がシックスクール被害に対する動きが鈍い自治体への「警告」ととらえている。
 

次男の「異変」は開園から約2ヶ月後に起きた。保育園からぐったりした様子で帰宅し、目やにや鼻血が頻繁に出るようになった。提訴直前の04年3月、建物の建材などの科学物質で体調不良になる「シックハウス症候群」と診断された。

 次男は今も、乗り物や飲食店の換気が不十分だと頭痛を訴える。和解成立は、今後も続くつらい日々の一つの節目でしかない。
 

「大人が造った施設で子どもが被害を受ける。こんなことは二度とおきてほしくない」
 別の原告の男児(9)は、化粧やタバコのにおいに敏感に反応するため、電車やバスに乗ることも控えざるを得ない。親類が家を新築したときも訪問できなかった。

母親(45)は男児が友達に対して「他に人が普通にいける所に僕はいけないんだ」と話しているのを聞き、胸が詰まった。
 

「訴訟が終わっても、子どもは直る見込みの無い病気や不安と闘っていかないといけない」

[2007年1月19日 朝日新聞 夕刊]

runより:こんな事が実際に起きてるんですよね。

9歳、10歳になっても被害で苦しんでる子供。

あまりにも可哀想だ・・・(ノ◇≦。)