薬剤アレルギー 酒井医院HPより | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

酒井医院のホームページ
http://homepage2.nifty.com/fwkx2334/link41.htm


薬剤アレルギーとは薬剤が抗原(又はその一部が)となって、それに対する抗体が作られ、次に薬剤が与えられたときに抗原抗体反応を起こし、その結果として生体に不利な反応が起こるものを言う。


1.メカニズム


アレルギー反応はCoombs & Gell によりI~IV型に分類されているが薬物アレルギーの機序もこれに従って分けられる。

1)I型はIgE抗体(レアギン)が肥満細胞に結合し、そこに抗原と結合するとchemical mediator(ヒスタミンなど)が放出される。臨床的にはアナフィラキシーショック、蕁麻疹、気管支喘息などがある。

2)II型は細胞抗原に抗体が結合し、補体が関与して細胞破壊に至る。溶血性貧血、顆粒球減少症、血小板減少症がある。

3)III型は抗原、抗体複合物と補体ならびに好中球が作用して血管炎を起こす(局所で作用すると細胞障害を起こす)。溶血性貧血、血清病型反応、薬剤熱などのほかに糸球体腎炎、リウマチ熱がある。

4)IV型は細胞性抗体が関与し、感作リンパ球が抗原刺激によりmediator(lymphokines)を出し、これが細胞を傷害する。接触皮膚炎、播種状紅班丘疹型(麻疹型)薬疹、肝炎などがある。

2.薬物アレルギーの症状


1)アナフィラキシーショック(抗生物質、抗血清、ヨード剤、アレルゲンエキスなど):a)皮膚の潮紅、発疹(膨疹、蕁麻疹)、b)血圧低下、脈拍の触知不能、c)気管支痙攣や気道浮腫による呼吸困難、d)顔面の浮腫などに対する応急処置が必要である。

2)薬物喘息:アスピリン喘息などは抗原抗体反応以外の機序で発症するといわれる。

3)血液障害:溶血性貧血を惹き起こす薬剤としてペニシリン、フェナセチン、PAS、INH、αメチルドーパがあり、血小板減少をきたす薬物としてキニジン、フェニルブタゾン、フロセミド、金剤、インドメサシンなどがある。顆粒球減少を惹き起こすものとしてはクロルプロマジン、金剤、フェニルブタゾン、ペニシリンなどがある。

4)その他の薬物過敏反応として肝障害、腎障害、ループス様症候群などがある。