ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議14 | 化学物質過敏症 runのブログ

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NEWS LETTER Vol.60 13
回避すべき製品代替手段
殺虫剤使用餌、罠、保存容器
通常のペンキ揮発性有機化合物を使わないペンキ
強いクリーナー石鹸、水、重曹、酢でこすり洗い
香料入り製品無香料製品
合板家具ガスの出ない、無臭の硬質木材または金属製の家具類
新品の絨毯木材、洗濯できるラグマットをひいたタイル

3.TILTの認識が広まらない原因
 TILTの考え方は、科学や医学の世界で未だ広まっていません。その原因は、従来の疾病理論とは異なる3段階という複雑なプロセスにあります。

このことが、以下に挙げるようなTILTという疾病の特殊性を明らかにしています。
 第1は、TILTの引き金を引く化学物質が化学構造的に関連のない多様な化学物質にわたっていることです。そのほとんどは、人類の長い歴史の中で人間が遭遇したことがなく、ここ50~60年の間に合成・生産され、現在も増え続けている有機化合物です
 第2は、TILTによる症状が余りにも多様で多岐にわたることです。例えば、皮膚などの臓器あるいは呼吸器系、心臓血管系、脳神経系、臓器系などでも影響が現われ、多臓器不全を起こします。

そのほか、鬱などを含む精神的疾患や注意欠陥多動性障害、自閉症なども含まれます。
 第3は、第1、第2とも関連しますが、一般的に医師の診断は症状に基づいて病名を決めるものですが、TILTでは、症状による診断ではなく、病因論からの診断が必要であるということです。

なぜ患者は体調が悪いかを説明して、治療と予防の方法を示すことが必要です。つまり、医師の診断法の転換が求められているのです。
 そのほか、病態の定義ができないため動物実験や疫学調査が難しいということや、マスキングなどがTILTの理解を阻んでいます。

4.TILTの予防が重要
 TILTには、おそらく初期曝露に依存する複数のメカニズムが関わっていると推測されますが、TILTの発症はまだ解明されていません。

しかし、患者から化学物質の曝露を除去できる環境医療設備、あるいは、ミラー博士の開発による「環境曝露と感受性の質問表(QEESI)」によって、TILTの診断を可能にし、また発症機序の解明や治療効果が評価できるようになりつつあります。
 TILTは、遺伝子と環境化学物質との相互作用の結果です。個々人の感受性の程度は誰にも分かりません。しかも、全ての曝露を回避できるわけでは
ありません。

低濃度の曝露だから大丈夫というわけでもありません。

現時点では予防原則の観点から、TILTの予防が最も優先されるべきで、一人ひとりが予防原則に基づいて行動することが最も重要と考えられます。

そのためにも、学校教育(中学、高校)でTILTについて学び、化学物質を回避する行動ができるようになることが必要です。

 特に子どもは敏感なので親の注意が必要です。さらに、胎児の化学物質への感受性は、胎児と母体の両者の解毒能力によって決定されるため、特に妊娠期には、下表に示されているような行動が必要です。
         (報告: 常任幹事 森脇 靖子)