ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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3.新たな課題
 実際に、前述した対策が行われた後も、過敏症の相談件数は減少しませんでした。
 その理由として、まず代替物質の使用があります。確かに規制された化学物質については使用が減少しました。

しかし、それ以外にも化学物質は数え切れないほど多く存在します。建築の際、規制された化学物質以外の毒性未知の化学物質(代替物質)が大量に使われ始めたため、規制物質以外の化学物質を大量に吸い込んでいたのです。

 次に、換気回数の不足があります。換気は化学物質過敏症の原因となる汚染物質を室内から減らすのに大変効果があります。

実際にも換気量を増加させたことで、室内空気中のTVOC(揮発性の炭化水素の総量)濃度が激減した例があります。

このように換気は汚染物質を減少させるのに効果があるのですが、建物の陰圧化等によって、十分な換気がなされず、結局、汚染物質が室内で高濃度化してしまうといった問題が起きています。
 また、かつて接着剤として使われていたでん粉糊
は、カビ、ダニの格好の餌となり、アレルゲンの主要な原因になっていたことから、アレルゲンを防ぐ
必要がありました。

そこで登場してきたのがホルムアルデヒドでした。ホルムアルデヒドは安価なだけでなく、カビ等を防ぐのに優れているというメリットがあったため大量に使用されてきました。

かつての日本人は、夜も窓を開けっ放しで寝たりと、換気を多くする生活をしていたため、ホルムアルデヒドを使っていても、汚染物質が高濃度化されず、人々は過敏症にならずに済んでいたのです。しかし、近年の気密性の高い住居では、十分に換気が行われず、室内のホルムアルデヒド濃度がどうしても高くなってしまうのです。