学校におけるシックハウス症候群・化学物質過敏症
対応マニュアル
平 成 21 年 2 月
千 葉 県 教 育 委 員 会
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はじめに
学校では,環境からの影響を受けやすく、発育発達の途上にある児童生徒が,
学習活動を中心に一日の大半を過ごしています。
新築校や改築,改修が行われた学校は,気密性・断熱性の高い建築構造の校舎
となっています。このような学校では特に建材等から,児童生徒の健康に影響を
及ぼす化学物質の発生が心配されます。また,全ての学校で備品類,持ち込まれ
る教材や施設等の管理の方法によっては,化学物質の発生が考えられ,児童生徒
への影響が懸念されます。
県教育委員会では,学校環境衛生の基準に基づいた施設等の管理や化学物質が
与える健康影響について,これまで国等からの情報を収集し,市町村教育委員会
や県立学校への提供に努めてきましたが,シックハウス症候群や様々な微量の化
学物質に非常に敏感に反応するいわゆる化学物質過敏症の児童生徒も見受けら
れます。
このような場合,教職員や教育委員会が当該疾病に対する理解を深めること及
び個々の児童生徒の心身の状況に応じて,適切に配慮することが大切です。また,
新築・改築・改修や施設設備の管理を適切に行い,健康被害を未然に防止するこ
とが重要です。
このため,本マニュアルは,県内の各学校や各市町村教育委員会において,全
ての児童生徒が安心して学習できる学校環境作りに活用していただくために策
定しました。
なお,シックハウス症候群や化学物質過敏症については,医学界においても未
解明な部分が多く,様々な情報を収集する必要があることから,千葉県化学物質
過敏症連絡会議と連携し,策定してまいりました。さらに今後も,同会議と協力
しながら最新の情報を収集し,必要に応じてマニュアルの見直しを行っていきた
いと考えています。