病院の消毒薬で頭痛などの8人、労災認定  | 化学物質過敏症 runのブログ

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グルタルアルデヒド:病院の消毒薬で頭痛などの8人、労災認定 厚労省が基準濃度
消毒薬として広く使われてきた化学物質のグルタルアルデヒドを吸い込むなどして皮膚炎や頭痛などを訴える医療従事者が相次ぎ、99年以降、8人が労災認定を受けていたことが分かった。


事態を重くみた厚生労働省は、健康被害防止のため空気中の管理基準濃度を初めて設定し、全国の労働局に通達した。同物質が原因で労災認定された人の中には、「化学物質過敏症」になる人もいて対応の遅れが指摘されていた。


グルタルアルデヒドは、シックハウス症候群の原因物質として規制されているホルムアルデヒドと同じアルデヒド類。


優れた殺菌効果があり、内視鏡や、手術、歯科医療機器の消毒に使われてきた。


ところが、日本消化器内視鏡技師会のアンケート調査では消毒に携わる医療従事者の6割以上がグルタルアルデヒドの副作用を訴えていた。


厚労省によると、99年以降、皮膚炎や、手などの痛みやかゆみ、気道粘膜損傷、微熱、食欲不振などになった8人が労災認定された。


これを受け、厚労省は専門家の検討委員会を設けて対策を検討してきた。通達ではグルタルアルデヒドの作業管理基準濃度を0・05ppmと設定した。


これを超えた場合は、呼吸用保護具などを装着し、濃度を低く抑えるため、代替物質への変更や、自動洗浄機の導入、局所排気装置の設置などで、再度測定することとした。


異常がみられた人には就業場所を変更するなどして、物質の有害作用などについて教育を行うなどとしている。英政府は99年に濃度基準値を0・05ppmとし、米国産業衛生専門家会議(ACGIH)も同濃度を勧告値としていた。


【大島秀利】 ◇市民団体「住まいの科学情報センター」(奈良県生駒市)の東賢一代表の話化学物質の多様化と量的拡大が進む中で、医療機関などの事業者が有害性の高い物質を十分に管理できていない一つの表れだと思う。


他の物質も安全教育と、環境の管理が大切だ。

2005年4月9日毎日新聞