病院勤務で化学物質過敏症 看護師が賠償求め提訴
勤務先の病院で化学物質グルタルアルデヒドを含む蒸気を浴び化学物質過敏症になり、後遺症に悩まされているとして、大阪市の看護師岡沢丸美さん(49)が11日、病院を経営する日本海員掖済会(東京)に計約2400万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
訴状によると、岡沢さんは1997年8月、大阪掖済会病院(大阪市)のレントゲン透視室内で医療器具の滅菌作業に従事。グルタルアルデヒドを含む消毒剤の蒸気を浴び、当初から口内炎ができたり呼吸が苦しくなったりしたため2001年6月に退職した。 その後、化学物質過敏症と診断され、02年に労災療養給付認定を受けたが、現在も目まいや胸の痛みなどの後遺症があるという。
岡沢さん側は「換気装置の設置など病院が安全配慮義務を怠ったのが原因」と主張、治療費のほか、後遺症で再就職ができないことによる損害の賠償なども求めている。
2004/06/11 08:29 【共同通信】