Q5 学校において殺虫剤等を使用する場合はどうすればよいか?
A5 県立学校は県有施設であり、埼玉県における県有施設・樹木の消毒等に関する取組方針が適用されているので、この取組方針を遵守する。なお、化学物質に過敏に反応する児童生徒等の在籍する学校にあっては、原則
として殺虫剤等は使用しない。やむを得ず薬剤を使用する場合は、事前に、保護
者に薬剤の種類、使用の方法、使用日時等を連絡し、対応を協議する。
Q6 学校において床ワックスを使用する場合はどうすればよいか?
A6 学校施設の床面保護のために、床ワックス(特に油性ワックス)を使用する場合は、児童生徒の健康に影響を与えないよう夏季休業等の期間に行う。ワックス塗布後は換気を十分に行い、揮発性化学物質の低減化を図る。
なお、化学物質に過敏に反応する児童生徒の在籍する学校にあっては、原則と
して床ワックスを使用しない。やむを得ず床ワックスを塗布する場合は、事前に、
保護者にワックスの成分、塗布日時等を連絡し、対応を協議する。
Q7 化学物質過敏児童生徒の健康管理にはどのような情報が必要か?
A7 化学物質に過敏反応する児童生徒の健康管理には、当該児童生徒の家族の状況、過敏になった経緯、学校生活上の問題点など多面的な情報の把握が必要である。
別記参考様式1「化学物質過敏児童生徒健康管理票」は、当該児童生徒の学校生活上の配慮を検討する上で、最低限必要と考えられる内容を例示したものである。
また、別記参考様式2は、保護者等との相談・協議の経過を記録するための例
示である。
このような健康管理票を活用し、日常の健康状態の記録を残し、本人及び保護
者との共通理解を深めることが望ましい。この蓄積された情報は、進級、進学、
転校等の際の参考情報として活用することが合理的である。
Q8 なぜ、教室等の空気環境衛生の維持管理が重要なのか?
A8 人は1日に約1万から2万リットルの空気を吸っている。児童生徒が在校する時間は学年によって異なるが、1日の約1/3を学校で過ごしていることになる。
例えば、学校環境衛生の基準で定めるホルムアルデヒド0.1mg/m3(基
準値)の空気環境下であっても、教室で6時間の授業を受けると仮定すると、授
業を受けることによって、0.25から0.5mgのホルムアルデヒドを体内に吸入することになる。しかもこの空気環境は一過性ではない。
一般の児童生徒にとっては、問題のない濃度であっても化学物質に過敏反応す
る、或いはぜん息等の呼吸器系アレルギーのある児童生徒にとっては、過酷な化学物質の暴露となりうる。従って、学校における教室等の空気環境衛生を維持管理する意義は極めて大きい。