シックハウス症候群診療マニュアル4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」策定の室内濃度指針値
揮発性有機化合物
室内濃度指針値
毒性指標
ホルムアルデヒド
100μg/㎥
(0.08ppm)
ヒト吸入暴露における鼻咽頭刺激
トルエン
260μg/㎥
(0.07ppm)
ヒト吸入暴露における神経行動機能及び生殖発生への影響
キシレン
870μg/㎥
(0.20ppm)
妊娠ラット吸入暴露における出生児の中枢神経系発達への影響
p-ジクロロベンゼン
240μg/㎥
(0.04ppm)
ビーグル犬経口暴露における肝臓及び腎臓等への影響
エチルベンゼン
3800μg/㎥
(0.88ppm)
マウス及びラット吸入暴露における肝臓及び腎臓への影響
スチレン
220μg/㎥
(0.05ppm)
ラット吸入暴露における脳や肝臓への影響
クロルピリホス
H15年7月より使用禁止
フタル酸-n-ブチル
220μg/㎥
(0.02ppm)
母ラット経口暴露における新生児の生殖器の構造異常等の影響
テトラデカン
330μg/㎥
(0.04ppm)
C8-C16混合物のラット経口暴露における肝臓への影響
フタル酸ジ-n-エチルヘキシル
120μg/㎥
(7.6ppb)
ラット経口暴露における精巣への病理学的影響
ダイアノジン
0.29μg/㎥
(0.02ppb)
ラット吸入暴露における血漿及び赤血球コリンエステラーゼ活性への影響
アセトアルデヒド
48μg/㎥
(0.03ppm)
ラットの経気道暴露における鼻腔嗅覚上皮への影響
フェノブカルブ
33μg/㎥
(3.8ppb)
ラットの経口暴露におけるコリンエステラーゼ活性などへの影響
シックハウス症候群は医療面から問題になる以前に社会的な問題になった。特に家屋の新築、増改築、リフォームなどをきっかけに発症したと訴える患者が多く出たため、患者・家族と建築会社の間でトラブルになるケースが続出した。そのため建築業界の中でもシックハウス症候群に伴うトラブルを避けるためにはどうすればいいかという動きも出た。業界専門紙(建築知識 第43巻第3号、2001年3月発行)にも「シックハウス完全対策バイブル」という特集が組まれている。文字通りシックハウス-家が病んでいる-状態になるのをどう
避けるのかという視点からの対策である。上記13物質について居住環境指針値を遵守する家を建てなければならないというのは建築業界の常識になったといっても良い。このうち特に問題となることが多いのはホルムアルデヒド、トルエン、キシレンの3物質であるが、中でもホルムアルデヒドについては建材からの発散量に応じて使用量が制限されるようになった。
ホルムアルデヒド発散建材の分類・表示記号と制限
分類
表示記号
発散量
使用制限
第1種
F☆ か 無印
120μg/㎥超
使用を禁止
第2種
F☆☆
20μg/㎥超120μg/㎥以下
床面積の0.3倍
第3種
F☆☆☆
5μg/㎥超20μg/㎥以下
床面積の2倍

F☆☆☆☆
5μg/㎥以下
使用制限なし
*F☆はJAS規格のみ。発散量は1時間1平方メートルあたり。
*住宅の居室で換気回数0.5回/時間の場合。