WHO公式文書より電磁界と公衆衛生:「電子レンジ」1 | 化学物質過敏症 runのブログ

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マイクロ波とは何か?
マイクロ波は高周波の電波 (無線周波) であり、可視光線と同じように電磁スペクトルの1つです。マイクロ波の主な用途は、テレビ放送、海や空における航行補助用レーダー、および携帯電話を含む通信です。

またマイクロ波は工業分野では原材料の加工、医療分野ではジアテルミー治療、家庭では食品の調理などにも用いられています。
マイクロ波は、光線と同じようにその進路にある物質によって反射、透過あるいは吸収されます。なお、金属物質はマイクロ波を完全に反射し、非金属物質 (ガラスやいくつかのプラスチックなど) はマイクロ波が透過します。
水分を含む物質 (例えば、食物、流体物あるいは組織など) はマイクロ波のエネルギーをすばやく吸収し、吸収されたマイクロ波エネルギーを熱に変換します。本インフォメーションシートでは、家庭用電子レンジの操作上および安全上の側面について考察しています。なお、WHOファクトシート 182および183には、電磁界の性質ならびに高周波界とマイクロ波界の健康への影響に関するさらに詳細な説明があります。

電子レンジは安全か?
電子レンジは、メーカーの指示に従って使用すれば安全であり、かつ様々な食物を加熱および調理することができて便利です。しかし、マイクロ波への曝露、熱傷、および食物の取扱いに関してはいくつかの予防策を講じる必要があります。
マイクロ波に関する安全性-電子レンジは、マイクロ波がレンジの内部に確実に閉じ込められるように、さらにスイッチが入っていて扉が閉じられている状態でのみマイクロ波が出るように設計されています。

ガラス製の扉の周囲からおよび扉を通してのマイクロ波の漏れは、国際規格の推奨レベルよりはるかに低い水準となるよう設計するように定められています。ただし、壊れたり、汚れたり、改造された電子レンジの周囲からマイクロ波が漏れることがあります。従って電子レンジは良好な状態を維持することが重要です。

使用者は、ドアが適切に閉まること、および、ドアが開いている間はマイクロ波が生成されないようにするためにドアに取り付けられている安全連動装置が正しく機能することを確認すべきです。

さらに、ドアの密閉シールは常に清浄であるようにし、これらの密閉シールおよび電子レンジの外部に目視できる傷がないようにすべきです。何らかの問題点が見つかった場合や電子レンジの一部が損傷している場合には、適切な資格を持つサービスエンジニアが修理するまで使用してはなりません。
マイクロ波エネルギーは、人体によって吸収され、曝露した組織内で熱を発生させる可能性があります。

例えば眼球のように血液の供給が少なく温度調節機能の弱い器官、あるいは睾丸のように温度に敏感な組織は、熱による損傷を受ける危険性が高いのです。

しかし熱損傷が起きるのは非常に高い出力に長時間曝露された場合だけであり、その数値は電子レンジの周囲での測定値をはるかに高いレベルであります。