UFOくんは、インテンション社が現在製造販売している、ネオヒーラーの前身にあたる施術デバイスです。

そのUFOくんを完成させた三井紀雄氏について、わかる範囲で、私の個人的憶測を含めず、公報や出版物等で、かつ当事者以外の第三者により発行された刊行物を元にまとめたものです。

 

2015年に鬼籍に入られている三井紀雄氏は、発明家という表現で正しいとおもいます。
詳細は不明ですが、入浴装置、小型エレベータシステム、廃物処理システム、健康器具などを発明されていたようです。
ネーミングセンスがなかなかに個性的です。

「こりゃタマラン」(縦揺れマッサージ器) 

「UFOくん」の名付け親と思えば納得ではありますが。

月刊誌アネモネ 2013年7月号(No.212)38ページ~41ページ、及び9月号(No.214)66~69ページ
UFOくんが特集されており、UFOくんの内部構造、UFOくん使用前後の脳波の変化など掲載されています。
脳波測定は、工学博士の志賀一雅氏が立ち合われ、志賀氏の実験中写真やコメントが載っています。
著作権がありますので、記事そのものの画像は載せませんが、google検索すると簡単に出てきます。

 

表紙はこんな感じです。



UFOくんは、三井氏のみた夢のお告げ映画「E.T.」をヒントに3年かけて完成させたものだそうです。  

 

・・・ん???  どこかで聞いた氣がしますよね・・・デジャヴ?

 

2013年の雑誌アネモネに掲載されているわけですから、少なくとも2010年以前に三井氏はみたことになります。

その夢は、三井氏が肺気腫を患って呼吸困難を起こしていた頃にみたそうです。

「氣」の粒子が動き回るイメージで、「氣」が質量をもつエネルギーだと悟ったとのこと。
このイメージを元に「氣の循環ポンプ」として、人の体から氣を取り出し増幅し放射させるツールとしてUFOくんを設計したと解説しています。

人の体の氣からUFOくんを経由して電気を放出しているのだそうです。

だから人体に触れていないとダメなんですね。

UFOくんのしくみ4つのポイントとして

  1. 素材(アルミと銅)
  2. 胴体部のカーブの計算(ゼータ関数)
  3. 内部構造(磁界・振動数)
  4. コイル(レアメタルで素数回数巻き付け、磁石で氣を送り出す方向を導く)

と書かれています。具体的でわかりやすい表現にて説明されていました。

 



さらに、特許情報プラットホーム(特許庁の外郭団体が運営する特許検索システム:J-Platpat)で「三井紀雄」を創作者として意匠検索すると面白いことがわかります。

 

①【CS60型マッサージ具の意匠登録】
  意匠登録第1438126号
  登録日 平成24年3月9日(2012.3.9)
  意匠に係る物品 マッサージ具
  創作者 三井紀雄、西村光久
  意匠権者 株式会社日本イノベーション(511211449)


9/21 URL追記

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/DE/JP-2011-021892/AD599032AF54471848755718E9B481CFCF832B24DCE9AD7F7223E288E17475A3/30/ja

 

 

②【UFOくんの意匠登録】
  意匠登録第1464067号
  登録日 平成25年2月8日(2013.2.8)
  意匠に係る物品 マッサージ具
  創作者 三井紀雄、服部智、五藤幸代
  意匠権者 株式会社三翔(511045682)

9/21 URL追記

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/DE/JP-2012-011059/87C84FBC1FFE52F5E0D425EA322657F5961EC10C0A25D14865A7FCE887136DB0/30/ja

 

UFOくん意匠は、2020年1月31日インテンション社に権利移転されているようです。

(↑こっちは記録記事が多くて冗長になるのでスクショは載せません。気になる場合には、上記URLより飛んで”経過情報”欄をご覧ください)

 

CS60型マッサージ具の意匠登録は、三井紀雄氏と西村光久氏の連名なのです。
CS60型マッサージ具の開発時期に、このお二方は関わっていたんですね。

CS60の西村氏とUFOくんの三井氏は、無関係の二人では無いということです。

 

これで、CS60型マッサージ具の意匠登録時は、お二人は一緒に行動されていたということが判明しました。

しかしながらUFOくんの意匠登録時には、西村氏・日本イノベーション社の名前はあがっていません。

 

三井紀雄氏は、
CS60型の開発時は、日本イノベーション社にご厄介になっていて、
UFOくんの開発時は、愛知にある三翔という会社に在籍していた、

ということで間違いないでしょう。

 

もう一つ着目すべき観点として、

・CS60型の出願日は、2011年9月26日

・UFOくんの出願日は、2012年5月11日

ということから、CS60型が、UFOくんがの開発ということがわかります。

UFOくんが後発の製品ということです


その後、UFOくんは特許を取得します(特許査定を受けた)

一方のCS60の特許出願の顛末は、過去の私のブログのとおりです。

UFOくんは特許査定を受けましたが、CS60は拒絶査定(=特許は取れない)で終わっています。

【UFOくんの特許登録】
  特許登録第5851923号
  登録日 平成27年12月11日(2015.12.11)
  発明の名称 マッサージ具
  発明者 三井紀雄、服部智、五藤幸代
  特許権者 株式会社バイオプラス(513079155)

9/21 URL追記

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-2012-095176/FB3FE1769374BF67FF11BCED1AE6E337A2FF96283F758D35545D9E05D871A207/10/ja

 

三井氏は2015年に亡くなっていますが、特許を取ったのを見届けてから亡くなったのか、

見ずして亡くなったのか、どうなんでしょうかね・・・


特許の登録時点では、愛知のバイオプラス社が特許権をもっていましたが、
その後、特許権の移転登録がなされ、現在はインテンション社が権利をもっています。

 

9/21 特許権の移転状況を追記

2019年8月9日に移転登録が完了しています。

 

2032/04/18までは、インテンション社がこの特許の権利を持っていることがわかります。

 

そのインテンション社が、現在製造販売しているのが、「ネオヒーラー」です。
このような経緯により、故三井紀雄氏の最後の完成品UFOくんを基礎としたものが「ネオヒーラー」であるというわけです。

だからインテンション社のネオヒーラーは、特許取得済と言っているんですね。

 

 

ネオヒーラーの外形デザインの変更に伴って、新たなフォルムでの意匠登録を後日別途行ったのでしょう、意匠登録番号が新しいもの変わっています。UFOくんよりも少しずんぐりむっくりしてます。


結局のところ、CS60もネオヒーラー(元UFOくん)も三井紀雄氏が関わっていたということになりますね。

最後に三井紀雄氏に敬意を表し、写真を載せておきます。UFOくんを世に送り出してくれてありがとうございました。

 

三井氏、UFOくんのオリジナルに加えて、手にCS60型をお持ちですね。

UFOくんの外観がそれぞれ少しずつ異なっているのが興味深いです。試作品を持ってこられたのでしょうか。