今日はマリア・ジョアン・ピレシュの弾く「シューベルト 楽興の時」と題されたアルバムを聴きました。
シューベルト:
・ピアノ・ソナタ第14番イ短調 D.784, Op.143
・楽興の時 D.780, Op.94
・2つのスケルツォ D.593
マリア・ジョアン・ピリス(ピアノ)
録音時期:1989年2月、6月
録音場所:ハンブルク&ミュンヘン
冒頭に掲載したYouTube動画は「楽興の時 D780(作品94) 第3番」
たぶん多くの方が曲名は知らなくともどこかで耳にしたことは有る音楽ですね。
ピレシュのフォルムがしっかりとして知的でバランスが良く、しかもとても美しいタッチで描き出される音楽はちょっと疲れた気分だった私の背筋を少しだけ優しく力づけてくれるようです。
アルバム「シューベルト 楽興の時」全曲の再生リンク
シューベルトの調べは優しく美しく哀しい。
ピレシュの音楽は、しかし決して弱々しくはないのです。
どんなに哀しい思いを歌っても、凜とした姿勢は崩れること無く、しっかりと結晶した音を伝えてくれます。
聴き終わって、私は大きく深呼吸をし・・・
きっと明日は背筋を伸ばして歩くことができる、そんな気分になっていました。
シューベルト:楽興の時 D,780、ピアノ・ソナタ 第14番 D.784、2つのスケルツォ D.593
ピリスのDG移籍第2弾となったシューベルト作品集。いずれも89年に録音された3作品を収録。彼女ならではの細やかな配慮に満ちた音色を活かし、繊細で情感に満ちたシューベルト像を作り上げている。