今日はサン=サーンスの「動物の謝肉祭」を。
私がこの曲を初めて聴いたのはアーサー・フィードラー指揮ボストン・ポップス・オーケストラのレコードでした。
まだ高校生の頃。あっ、そうだ。これは私が買ったレコードではありませんでした。まだ中学生だった弟が自分の小遣いで買ったレコードでした。2人で聴いた記憶があります。それ以前も、そしてそれ以後もクラシック音楽にあまり興味を持っていたとは思えない弟がどうしてこのレコードを買ったのか、今では全く分かりませんが(笑)
そして、そのレコードが何故か私がレコードなどを処分した頃まで私のコレクションの中にずっと残っていて、私の息子がまだ小学校に入る前くらいの頃この曲を聴かせたこともありました。曲の色々な情景を説明しながら一緒に聴いて息子がもの凄く喜んでいたことが記憶に残っています。そのレコードも今は無く、同じ録音もまだ見つけることができないままになっています。
今日聴いたのはマルタ・アルゲリッチとフレイレ、クレーメル、マイスキー等々超一流のアーティストばかりが集まって演奏したディスクでした。オーケストラでは無く室内楽版による演奏ですが、何しろとんでもない名手たちが、いかにも楽しげに演奏している様子が目に浮かぶような演奏で最初から最後までわくわく感が溢れてくるような演奏です。
音楽って本当に楽しいものだと、改めて確信させてくれる曲と演奏。
クラシック音楽なんて言ったって難しいものじゃ無いんだって。あたりまえでしょ? ってアルゲリッチの声と笑顔が見えるようです。
続きはこちらから。全曲聴くことができます。
「『動物の謝肉祭』(どうぶつのしゃにくさい、Le carnaval des animaux)は、フランスの作曲家カミーユ・サン=サーンスの作曲した組曲である。『動物学的大幻想曲』(Grande fantaisie zoologique)の副題を持つ。
全部で14曲からなり、元来は室内楽編成用として作曲されたものである。1886年にチェリスト、シャルル・ルブーク(英語版)の催すプライヴェートな夜会のために作曲された。初演はマルディグラの日である同年3月9日、オーストリアのクルディム(Chrudim)にて、サン=サーンス、ルイ・ディエメのピアノ、ルブークのチェロ、ポール・タファネルのフルートなどにより非公開で行われた。その後、同年内に2度非公開で演奏されたが、他の作曲家の楽曲をパロディにして風刺的に用いていること、プライヴェートな演奏目的で作曲されたいきさつなどの理由により、以降サン=サーンスは自身が死去するまで本作の出版・演奏を禁じた。ただし純然としたオリジナルである「白鳥」だけは生前に出版していた。
(中略)
第1曲「序奏と獅子王の行進曲」(Introduction et marche royale du lion)
Andante maestoso - Allegro non troppo - piu allegro 4/4拍子 ハ長調 - イ短調(ドリア旋法)
ピアノの耳をつんざくようなトレモロに始まる。ついで、勇壮な「行進」が弦楽器のユニゾンで奏される。全71小節。
ピアノ2、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
第2曲「雌鶏と雄鶏」(Poules et coqs)
Allegro moderato 4/4拍子 ハ長調
ピアノと弦楽器が鶏の鳴き声を模倣しあう。全35小節。
クラリネット、ピアノ2、ヴァイオリン2、ヴィオラ
第3曲「騾馬」(Hémiones)
presto furioso 4/4拍子 ハ短調
アジアロバであろうと言われる。ピアノの上り下りする強奏の音階。全28小節。
ピアノ2
第4曲「亀」(Tortues)
Andante maestoso 4/4拍子 変ロ長調
弦楽器がのそのそとユニゾンでオッフェンバックの『天国と地獄』の旋律をわざとゆっくり奏する。全22小節。
ピアノ、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
第5曲「象」(L'éléphant)
Allegretto pomposo 3/8拍子 変ホ長調
コントラバスがもそもそと軽やかにワルツを奏する。ベルリオーズの『ファウストの劫罰』から「妖精のワルツ」、メンデ
ルスゾーンの『夏の夜の夢』から「スケルツォ」が重低音で組み入れられている。全52小節。
コントラバス、ピアノ
第6曲「カンガルー」(Kangourous)
Moderato 4/4拍子、3/4拍子 ハ短調
装飾の付いた和音が上下して、飛び回るカンガルーを描写する。全20小節。
ピアノ2
第7曲「水族館」(Aquarium)
Andantino 4/4拍子 イ短調
グラスハーモニカの入った幻想的なメロディーに、分散和音のピアノ伴奏が添えられている。全39小節。
フルート、グラスハーモニカ、ピアノ2、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ
第8曲「耳の長い登場人物」(Personnages à longues oreilles)
Tempo ad lib 3/4拍子 ハ長調
おそらくは驢馬、アジアロバでない驢馬。のどかな驢馬の鳴き声をヴァイオリンが模倣する。サン=サーンスの音楽に嫌味
な評価を下していた音楽評論家への皮肉と言われている。全26小節。
ヴァイオリン2
第9曲「森の奥のカッコウ」(Le coucou au fond des bois)
Andante 3/4拍子 ホ長調
クラリネットがカッコウの鳴き声を模倣する。全43小節。ピアノ協奏曲第2番の第3楽章の一部から和声進行がそのまま引
用される。
クラリネット、ピアノ2
第10曲「大きな鳥籠」(Volière)
Moderato grazioso 3/4拍子 ヘ長調
弦楽器のトレモロによる伴奏の上を、フルートが軽やかに飛び回る。全31小節。
フルート、ピアノ2、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
第11曲「ピアニスト」(Pianistes)
Allegro moderato 4/4拍子 ハ長調 - 変ニ長調 - ニ長調 - 変ホ長調 - ハ長調
わざとへたくそに、ピアノの練習曲を弾く。最後は明確な区切りもなく、そのまま次の曲へ入る。全30小節。
ピアノ2、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
第12曲「化石」(Fossiles)
Allegro ridicolo 2/2拍子 ト短調
自作『死の舞踏』の「骸骨の踊り」の旋律、ロッシーニの『セビリアの理髪師』から「ロジーナのアリア」(Una voce
poco fa)、その他「大事なタバコ」(J'ai du bon tabac)、「きらきら星」(Ah vous dirais-je maman)、「月の光
に」(Au clair de la lune)、「シリアへ旅立ちながら」(En partant pour la Syrie)などのフランス民謡が組み合わさ
れる。全74小節。
ピアノ2、クラリネット、シロフォン、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
第13曲「白鳥」(Le cygne)
Andantino grazioso 6/4拍子 ト長調
全14曲中最も有名な曲で、チェロ独奏曲として有名な曲。生前の公開演奏と楽譜出版が許された唯一の曲でもある。全28
小節。バレエ『瀕死の白鳥』は、ミハイル・フォーキンがこの曲に振付を施した作品である。
チェロ、ピアノ2
本来はピアノ2台を含む編成であるが、単独出版は第2ピアノが割愛されたチェロとピアノ1台の形で発表されており、この
編成で演奏されることも多い。
第14曲「終曲」(Final)
Molto allegro 4/4拍子 ハ長調
カーテンコール。軽快な主題に乗せて、それまでの各曲の旋律が登場する。全91小節。
ピッコロ、クラリネット、グラスハーモニカ、シロフォン、ピアノ2、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス」(Wikipedia 動物の謝肉祭 より)
“マルタ・アルゲリッチの芸術”シリーズ。サン=サーンスの作品の中でもポピュラーな名曲として親しまれている≪動物の謝肉祭≫。アルゲリッチ、ネルソン・フレイレ、ギドン・クレーメル、ミッシャ・マイスキーをはじめとする錚々たる名手が一堂に会した当盤は、長年に亙ってこの作品の代表的な名盤として親しまれている永遠のスタンダード。1985年、1981年、1987年録音。
・サン=サーンス:組曲『動物の謝肉祭』
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ネルソン・フレイレ(ピアノ)
キドン・クレーメル(ヴァイオリン)
イザベル・ヴァン・クーレン(ヴァイオリン)
タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)
ミッシャ・マイスキー(チェロ)
ゲオルグ・ヘルトナーゲル(コントラバス)
イレーナ・グラフェナウアー(フルート)
エドゥアルト・ブルンナー(クラリネット)
マルクス・ステッケラー(シロフォン)
エディト・サルメン=ヴェーバー(グロッケンシュピール)
録音時期:1985年4月25、26日
録音場所:ドイツ
録音方式:セッション(デジタル)
・アラン・リドー:フェルディナンド
キドン・クレーメル(ヴァイオリン)
エレーナ・バシュキーロワ(語り)
・フリーダー・メシュヴィツ:動物の祈り
エレーナ・バシュキーロワ(ピアノ)
キドン・クレーメル(語り)
録音時期:1981年4月7、8日
録音場所:ドイツ
録音方式:セッション(デジタル)
・アラン・リドー:小さな悲しい音
アロイス・ボッシュ(コントラバス)
キドン・クレーメル(語り)
録音時期:1987年1月23日
録音場所:オーストリア
録音方式:セッション(デジタル)