ジョージ・セル/ニューヨーク・フィル ブルックナー交響曲第7番 第二楽章の深い情感 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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今日はジョージ・セルの指揮したブルックナー交響曲第7番を聴きました。以前にもセルのブルックナー第7番を取り上げたことがありましたが、

 

上記記事で札響のコンサート前に予習(?笑)みたいな感じで聴いた演奏は、1968年ザルツブルグ音楽祭のライヴでウイーン・フィルとの演奏でした。今日聴いたのは、ニューヨーク・フィルとの演奏で1965年6月11日のライヴ録音、のようです。

 

多少速めのテンポ設定でセルらしいキリッとした音楽ですが、第二楽章の深い情感は心に沁みてきます。柔らかな歌、激しい盛り上がり、そして哀切極まりないワーグナーのための「葬送音楽」。これを聴きながら、随分昔セルの音楽には人間的な温かみが感じられない、と言うようなことを書いていた評論家がいたことを思い出しました。その当時セルのライヴ録音などはほとんどディスク化されていなかった、とは言えこれだけ深い音楽のできる人の(スタジオ録音ではあっても)ディスクを聴いてその程度のことしか感じられない感性の持ち主が「評論家」等と名乗る資格があるのか、などと妙な毒舌が頭の中に(笑)(いや、これはあくまでただの独り言です(笑)聞かなかった(読まなかった?)ことにして置いて下さい(笑))

 

第三楽章のいきいきとしたスケルツォ。ライヴのせいもあってかニューヨーク・フィルのアンサンブルはあまり整然としているとは言えないと思うのですがそれが逆に作用してなかなか迫力のある演奏に感じられます。第四楽章も同様で迫力のある演奏、感動的なクライマックス。

 

ジョージ・セルが正式に録音したブルックナーは第3番と第8番だけですが、こうしてニューヨーク・フィルやウイーン・フィルとの第7番を聴くと、つくづくクリーヴランド管弦楽団で録音して欲しかったと思います。きっと名盤になったに違いないと思うのですが・・・

 

 

そう言えば、実は先日Amazonで「ジョージ・セル/ザ・コンプリート・アルバム・コレクション」と言うCD-BOXを買ってしまいました。これは数年前に発売されたCD-BOXでジョージ・セルがコロムビアレコード(現ソニーミュージック)に録音したほぼすべての録音を106枚のCDに収録したものです。実は前から迷っていたのですがFacebookでこのCD-BOXについて投稿された方がいて、「リマスターで音質がかなり良くなっている」と言うような投稿を読んでいるうちにもう我慢ができなくなり・・・(笑)

 

今年は当分ジョージ・セルを聴くことが多くなりそうです。(今日のテーマだったニューヨーク・フィルとのブルックナー第7番はこのCD-BOXとは関係ありません。)

 

 

 

Szell conducts Bruckner

 

 

 

The Complete Columbia Album Collection

20世紀オーケストラ演奏史の頂点を極めた、セル+クリーヴランド管の全録音をソニー・クラシカル史上初めてCD106枚に集成したメガ・コレクション。■カップリングは基本的にコロンビアおよびエピック初出アメリカ盤LPに基づき、紙ジャケットには初出盤のジャケット・デザインを使用しており、それぞれの時代を反映したアメリカらしいアートワーク(かる審美眼の厳しいセルがオーソライズしたデザイン)を手にとって見られるのもこのボックスセットのポイントの一つです。特に1960年代のCBSのアートワークはハンリエッタ・コンダックなど同社のデザイン部門の優秀なデザイナーによる優れたものが多く、それだけでも大きな価値があるといえるでしょう。 ■リマスターについては、個々の音源で最新のリマスターが使用されています。 ■大判の別冊解説書には詳細な録音データを記載したトラックリストのほか、セルのさまざまな写真が数多く掲載。解説書とディスクは美麗ボックスに収納。コレクターズ・アイテムとしての存在感も十分です。 ■初回生産限定盤 ■仕様: ・各CDはアメリカ盤オリジナルLPジャケット ・デザインによる紙ジャケットに収納 ・写真をふんだんに使ったハードカヴァー&オールカラー別冊解説書付き 「ソニー・ミュージック」