フルトヴェングラーのベートーヴェン交響曲第9番 全録音聴いてみました | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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フルトヴェングラーのベートーヴェン第九交響曲の録音は何種類有るんだろう?

ちょっとそんなことが頭をよぎり、そうなるととても気になるようになってしまいました(笑)

 

ネットで調べてみると13種類、と言う記述があります。13種類というと・・・

 

そんなこんなで色々見ているうちにHMVの「フルトヴェングラーの第九まとめ」と言うページを見つけました。

 

 

①1937年5月1日のロンドンにおける「ジョージ6世戴冠式記念演奏会」(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

②1942年3月22日(日)~24日(火) ベルリン・フィル定期演奏会(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

 

③1942年4月19日(日) ヒトラー誕生日前夜祭演奏会(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

④1943年12月8日(水)、ストックホルム・コンサート(ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団)

⑤1951年1月7日(日) ウィーン・フィル定期演奏会(ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団)

⑥1951年7月29日(日)バイロイト音楽祭 (バイロイト祝祭管弦楽団)

⑦1951年8月31日(金)ザルツブルグ音楽祭(ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団)

⑧1952年2月3日(日)ニコライ記念演奏会(ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団)

⑨1953年5月31日(日)ウィーン芸術週間開会演奏会(ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団)

⑩1954年8月8日(日)バイロイト音楽祭 (バイロイト祝祭管弦楽団)

⑪1954年8月22日(日)ルツェルン音楽祭(フィルハーモニア管弦楽団)

 

あれっ、これだと・・・11種類?

 

一つは⑥の「バイロイトの第九」と呼ばれる演奏の別録音の存在です。

 

そしてもう一つは⑨の1953年5月のウイーン・フィルとの録音に上記の5月31日の他に5月30日と表記されている録音もありそれも数えて13種類と言うことのようです。

 

実はこんな事を調べたりし始めたのは1月に中古CDで、この1953年5月30日ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団との録音を購入したのがきっかけでした。

 

それまで私が持っていた音源は、②③⑥⑦⑪と⑥の別録音、の6種類でした。

 

この1953年の録音が音質も割と聴きやすくなかなか良い演奏だった物ですから、そう言えばと思い②の戦前のベルリン・フィルとの演奏を久し振りに聴いたのです。これがまたほとばしるようで激しく感動的な演奏でした。しかも以前は音質がちょっときつく感じられたのですが今聴くと年代から考えると思ったよりずっと聴きやすい音質だと感じられたのです。バイロイトより随分前の演奏ですが演奏の基本的な設計はこの頃からあまり変わっていないようにも思えます。そしてこの時代のベルリン・フィルのアンサンブル。

 

そんなこんなで持っていた音源を次々に聴き、その後は①⑤⑧のCDを購入。④⑨⑩はAmazon Music Unlimitedで聴くことができ、これで13種類全部聴いたぞ、なんて、まあ自慢にもならない話ですが(笑) すべてライヴ録音ですので、音質にも色々あり演奏もすべてが完璧な演奏と言うわけには行かないのでしょうがそれぞれになかなか興味深く、また違った感動があります。

 

今年に入って何故かフルトヴェングラー以外にも第九を聴く機会が多く、一体どれくらい第九の全曲を聴いたか分からないくらいで、もう10年分位聴いてしまったような感じです(笑) まあこれくらい聴いてもまだ飽きないのですからさすが名曲と言うべきなのでしょう(笑)

 

④のストックホルムの第九を聴いた時同じアルバムに同じオーケストラをアーベントロートが指揮した演奏も入っていたのですがこれもなかなかスケール感のある堂々とした演奏でした。この指揮者ももう少し聴きたいな。(なんて思ったりする物ですから切りが無くなります(笑))

 

こんな事をやる機会はもうあまりないとは思いますが、第九づくしの一二月、なかなか有意義な時間を過ごしました(笑))

 

 

 

 

フルトヴェングラー、4種の「第九」 (ターラ編) (Furtwangler / BEETHOVEN SYMPHONY No.9 (4 Live Performances) [CD] [国内プレス] [MONO] [日本語帯・解説付]

フルトヴェングラーが指揮したベートーヴェンの第9交響曲は、1937年から亡くなる1954年までの17年間に演奏された全曲演奏で13種類の録音がCD化されています。その中でも特筆すべき演奏はつぎの4種。
「ベルリンの第九」として知られる1942年3月のベルリン・フィルとの公演、これは大戦中の緊迫感に満ちた劇的な爆演として有名です。「ストックホルムの第九」は同じく大戦中にストックホルム・フィルに客演、巨匠の手腕を証明する凄演です。「1952年ウィーンの第九」はムジークフェラインでのウィーン・フィルとの公演、これは宇野功芳氏が『部分的には「バイロイトの第九」よりも上、彼のベストではないか』と評したように、第3楽章など至高絶美の演奏といっても過言ではありません。ターラが夫人所蔵のオリジナルテープから正規盤を発売して有名になりました。2012年には新マスタリングして、開始前の拍手から終演後の拍手まで臨場感たっぷりとCDに収録しています。
そして1954年のルツェルン音楽祭公演、これはフルトヴェングラー最晩年の深い思索と境地を感じさせる感動的名演。夫人所蔵のテープから正規盤を発売、1995年英グラモフォン賞を受賞したターラ栄光の名盤です。
これら4つの演奏が、音質面の評判が高いターラの原盤からCD4枚組のセットになって発売されます。しかもキング関口台スタジオで、全点新たなリマスターが行われており音質にいっそう磨きをかけています。 巨匠が生涯で格別に愛好し、1913年4月26日リューベックでの最初の演奏会から、1954年8月22日のルツェルンで最後に振った演奏会まで、96回もの公演回数となったベートーヴェンの「第九」(ターラの社主・故トレミヌ氏調査による)、その崇高な芸術をご堪能ください。