エーリヒ・クライバー 美しき青きドナウ  鋭い眼差しがカルロスと・・・ | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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こんな写真があります。


有名な写真らしいのですが、1929年に撮られた物で第2次世界大戦前のヨーロッパがまだ平和だった時代の歴史的な記録と言えると思います。(1929年、ベルリンのイタリア大使館で撮影された写真のようです。1929年にはトスカニーニがスカラ座を率いてウィーンとベルリンで引っ越し公演をやっていますから、そのときの歓迎行事だったのでしょう。)

写真向かって左からブルーノ・ワルターとトスカニーニが並んでいます。右端にはフルトヴェングラー、その隣長身のフルトヴェングラーよりさらに大きいとんでもない大男がオットー・クレンペラー。そして5人の中央に立ち、一番小柄ながら不思議な存在感を見せているのが、エーリヒ・クライバーです。エーリヒ・クライバーと言うと今ではカルロス・クライバーの父という方が有名ですが・・・。

この時ワルターは56才、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の楽長。トスカニーニは65才、スカラ座の音楽監督でありニューヨーク・フィルの常任指揮者を務めていました。フルトヴェングラーは43才、ベルリン・フイルハーモニー音楽監督、クレンペラーは44才、ベルリンのクロル歌劇場音楽監督になって3年目くらいの時です。そしてエーリヒ・クライバー。

クライバーはこの時39才、5人の中では一番若いのです。しかし、1923年に33才の若さでベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任した彼はこの頃はフルトヴェングラーと並んでドイツの音楽界を代表する存在でした。

それにしても。身長はクレンペラーの胸くらいしかないように見えますが、実に堂々として存在感にあふれていますね。

動画を見ても、胸を反らして立つ姿勢がとてもきれいで指揮も明快、それと鋭い眼差しがカルロス・クライバーと似ているように見えます。

エーリヒ・クライバー・コレクション



そう言えば、カルロスのウィンナーワルツも良かったなあ。

ニューイヤー・コンサート1989&1992

2004年7月13日にこの世を去った指揮者、カルロス・クライバーのアルバム。1989、92年の「ニューイヤー・コンサート」のライヴ音源を収録した作品。