フルトヴェングラーの激しい指揮 | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

クラシック音楽を中心にした好きな音楽と読書感想、日々の雑感などを思いつくまま気まぐれに書き綴ります



ブルーノ・ワルターの次はやはりこの人でしょう。

フルトヴェングラー。

20世紀最高の指揮者と言っても過言では無いくらいの大指揮者です。

良く、下手くそな指揮者を「降ると面食らう」なんて言うジョークが普通に言われるくらいにあまり見やすい指揮じゃなかったと言われていますが・・・

この動画を見る限りそこまでひどくはない(笑)

ただ上半身、特に首の動きが大きいのと棒がずいぶん細かく動いていることが目に付きます。

なんだか細かいフレーズのちょっとした表情まで全部指揮棒の動きで伝えようとしているようです。
曲が盛り上がってくると棒の動きも首の動きも一段と激しさを増し・・・

フルトヴェングラーの演奏のクライマックスでのアッチェレランドとクレッシェンドは、いつも聴いている人間も猛然と引きずり込んでしまうような力がありますが、その秘密はこの全身を激しく使った指揮ぶりにもあるのかもしれませんね。オーケストラも完全に引き込まれてしまっているようです。

現代の指揮者、特に日本人の指揮者の多くはきれいで丁寧な指揮をします。それはそれでとても素晴らしいことなのですが、このフルトヴェングラーのようにあまり美しいとは思えない棒さばきでも有り余った気持ちをなんとか伝えようと真剣になっているような姿を見ると、この人の音楽を実演で聴きたかったと心から思ってしまいます。

このフルトヴェングラーやワルター、トスカニーニ、クナッパーツブッシュなどの超大物指揮者たちが普通に演奏していた時代に生まれたかったなぁ。

いやっ・・・、その頃って第2次大戦の前後なわけで・・・

遅く生まれて幸いだった、のか(笑)

まあ、そう言った時代の映像が気楽に見られるというのは、良い時代になった物です。


フルトヴェングラーと巨匠たち [DVD]
ブルーノ・ワルター/ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/オイゲン・ヨッフム/カール・ベーム/ハンス・クナッパーツブッシュ/リヒャルジークフリート・ボリスト・シュトラウス/セルジュ・チュリビダッケ/ジークフリート・ボリス/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団