せっかくのイヴなのに

なんだかちょっぴり寂しい気がしてる。













―ほんと、

何やってるんだろ。

一緒にいることが苦痛の種になってしまう。

加恋にとって一番嬉しくて、幸せなことのひとつであるはずなのに。



やっていけない



この1ヶ月で何度思ったことか。


完璧夜型の彼と

朝型の加恋

うまくいかない。


朝食食べないのは勝手だけど

授業ぎりぎりまで寝てるのも勝手だけど

ねばって、ねばって、

起こしてると加恋まで間に合わないかもって苛々するし

起こしたら起こしたで不機嫌だし

起こさなかったら起こさなかったで一言多いし

・・・もうっ。

ゲームするのは勝手だけど

TV見るのも勝手だけど

夜が明けてから寝るのだって勝手だけど

ねばって、ねばって、

彼が寝るまで起きてると次の日に支障が出るし

いくら一緒にいたってひとりで寝るのは寂しいし

ひとりで起きて朝食食べるのも寂しいし

・・・。


加恋もかなり勝手だけど

とにかく言いたいことは

ひとりにしないで。

ってことだったりする。


でも加恋の生活じゃない。

それで毎回不機嫌になってる自分にもあきあきする。

でもやっぱり

あなたの背中を見ながら睡魔と闘うのは、もういやなの。

お目覚めのキスは気持ちよくしたいの。

幸せに朝を迎えたいの。

だって

加恋が起きる頃あなたが眠りに就くなんて。

すごく悲しい。

一緒にぬくぬく、もぞもぞしたい。



毎日加恋に合わせて、とは言わない。

せめて翌日授業がある日くらいは。

・・・せっかく一緒に行くんだから。

もしかして

加恋の求めてるのって、これ?

やりたかったこと、これ?


高校でちょっとかじって。

ハマったのに、西洋古典文学に目を奪われて。

日本文学も面白くて。

宗教学も。

法学も。

政治学も。

そんなことしてるうちに

収拾がつかなくなっちゃって。

忘れかけてた。

今学期、この授業を取ってみて、よかった。

うまく繋げられそう。

加恋の専攻決まったかも。

もしかしたら、進路も。

ちゃんと決まったら報告します。

冬学期が終わる頃にははっきりしてるはず。



それでね。

日本語教員養成プログラムに参加してたの。

せっかく始めたのに、もったいない。

なんて思ってたけど、実は今やりたいことと全然違う。





さぁ、どっちを選ぶ?







答えは簡単。




―しがみつくのは、やめた。

one is strong enough to live with his/her sin.



そうかも知れない。


但し



the same sin, the different punishments.



と、付け加えられてはいたけれど。

加恋は雪国生まれの雪国育ち。

純粋培養です。

だから

クリスマスツリーと紅葉が同じ時期に見られるっていうのは

なんだかとっても、不思議な感じ。

故郷では

雪が降って、

木々が裸になって、

そこでやっとツリーが出てくるから。

雪の降る気配も薄いこの場所で

ツリーを見るのはやっぱり、慣れない。

そして

“あぁ、私は今までと違う場所にいるんだ”って実感する。



東京に来て2年目の冬がやってくる。

1年前に一緒にいたひとが、いない。

1年前は一緒にいなかったひとと、いる。

1年前に考えていたことが、遠い過去のことになって。

1年前には思いつきもしなかったことを、考えている。

並木は今年も綺麗に色づいたけれど

1年前のそれとは全く違うもの。

―何もかもが違う。

加恋が、“加恋”である

そのこと以外は。


それですら危うい。

 

病院。

当分、遠出は禁止。

長時間に及ぶ外出、ってやつ。

体力が回復してきたら

自分の身体と「正直に」対話して決めなさい、とのこと。

こんな指示今までされたことなかった。

思ってた以上に弱ってるらしい。


彼に話したらきっと

心配されるんだろうな。

デート行けるかな。

どきどき。

十中八九、無理だろうなぁ・・

連れてってくれなさそう。

むぅ。つまんない。

仕方ないけど。早く回復しないかな。


ごめんね。

ただでさえ心配させてるのに。

また寂しい思いさせることになりそう。


強くなりたい。

自分の身体がキライだ。

外見も、中身も。
外側はともかく・・・内側は・・・どうしようも、ない。
少なくとも加恋の場合は。
大切なひとを困らせたくない。心配させたくない。


そしてまたいつもの悪いクセ。
加恋・・・こうやって自分から手を離してしまうのね?
今回失敗したら、大きな痛手、どころじゃ済まないよ。
今までのひととワケが違うんだから。
これ以上傷口が広がる前に、やめたほうがいいんじゃないの?
だけど・・・やめられるの
あぁ・・・ダメだ。
また頭が痛い。
あまり深く考えるようなことは避けろ、って言われたばかりなのに。
あまり興奮しちゃだめ、って言われたばかりなのに。
どうして先生は何も教えてくれないんだろう?
本当に何もないの?
それなら、いいけど。
もやもや。

きゅーっと、締め付けられるような苦しさ。
そして、痛み。
切りたい。

彼は今日パーティーなんだって。

鍋かぁ・・美味しそう♪

もうそんな季節なんだねぇ♪♪



ひっそりと。

こっそりと。

1週間おめでと。



今日ずっと考えた。

加恋にできること?

ひたすら努力することだけかな・・・って。

月並みな結論に達した。

1番簡単で、1番難しい。


明日も病院なので、早く寝ます。


美容のためにも。

(it's the easiest thing i can do, isn't it???)

「何が遠距離だ!こんなの近いじゃんか!」

そんなふうに言える、彼を羨ましく思ったり。

―そうだなぁ。

そう言ってもらえて

彼女さんは心強いかもしれない。
そして寂しがりやの貴方自身
ほっとしているのかもしれない。
だけど、わかってあげて。

貴方が思ってる以上に、寂しがりやさん、なのかも。
彼女さんも、貴方も。
「寂しい」

この一言を

たまには、言ってもいいんだよ。

私は、欲しかったよ。

どうしよう?

加恋は1番なのかな?

1番でいていいのかな?

いられるのかな?



怖い。

また違ったらどうしよう?

好き、

愛してる、

何度も交わしたあとで

加恋が心を許したあとで

「ごめん、俺の求めるひとは加恋じゃなかった」

なんて言われたら?

いっそ嫌いになれたら、楽なのに。


だけど


嫌いになんて、なれるはずがない。

そこまで強くない。

弱いから、こだわるの。

傷つきたくないの。

ずるいでしょう?

汚い自分を曝け出してまでも

手放したくないと思える程

貴方の隣は居心地がよすぎる。


だから


どっちでも、いい。

今、彼が加恋を好きって言ってくれてる限りは。

そのうちわかるかも知れないね。


それに


騙されてても、いいな。

彼が加恋を錯覚させられる限りは。

ただ、彼は嘘が下手っぴなの。


いい意味でも 悪い意味でも

彼の下手な嘘が見抜けなくなる位

盲目になってしまいたい。