先日、ある若い方のご相談を受けました。
グループにうまく馴染めない。
周囲とのペースが合わない。
自分なりに頑張っているのに、なぜか人との距離ができてしまう。
学校や社会の中で、そのような悩みを抱えている方は少なくありません。
現代では、集団行動が苦手だったり、成長のペースが周囲と違うと、すぐに問題として扱われることがあります。
もちろん適切な支援や理解は大切です。
しかし私は長年、多くの方の人生を見てきて、一つ感じることがあります。
それは、
「成長が遅いように見える人の中には、ただ成長サイクルが長い人がいる」
ということです。
種を蒔けばすぐ芽が出る植物もあります。
何年も土の中で力を蓄える植物もあります。
自然界では、それを優劣とは呼びません。
ただ、それぞれの命のリズムがあるだけです。
私は自分自身の人生を振り返っても、そのことを強く感じます。
今でこそ講師として活動し、多くの方に学びを伝えていますが、若い頃から順風満帆だったわけではありません。
むしろ理解されないことの方が多く、自分の進む道が見えずに苦しんだ時期もありました。
本当に自分らしく生き始めたと感じるのは、50代に入ってからかもしれません。
一般的な成功の物差しで見れば、とても遅いのかもしれません。
けれど今振り返ると、その時間にも意味があったのだと思います。
私はよくリーディングの中で、「封印」という表現を使うことがあります。
これは悪い意味ではありません。
その人が人生のある段階で開くために、一時的に眠らせている資質や可能性のことです。
花が冬に咲かないように、
果実がまだ青いうちに収穫されないように、
命にはそれぞれ最適なタイミングがあります。
だから私は、成長が遅いように見える子どもたちを見るとき、
「何ができないのか」
よりも、
「何を育てている途中なのだろう」
と考えるようにしています。
もちろん現実的な努力は必要です。
学ぶことも大切です。
挑戦することも大切です。
けれど同時に、
人にはそれぞれ異なる成長の季節があることも忘れてはいけないと思うのです。
もし今、
周囲と比べて焦っている人がいたら、
うまく適応できずに悩んでいる人がいたら、
伝えたいことがあります。
あなたは劣っているのではありません。
遅れているのでもありません。
ただ、あなたの人生の時計は、他の人とは少し違う速度で進んでいるのかもしれません。
命はそれぞれのタイミングで芽吹きます。
だから焦らなくて大丈夫です。
大切なのは、誰かと同じ速度で成長することではなく、
自分の命が持つ本来のリズムを信じることなのです。
