Amazon Primeのシネフィルwowowプラスで映画『デタッチメント 優しい無関心』 (2011、原題:Detachment)を観ました。

(イギリスのドラマ『刑事モース』が見たかったためシネフィルの無料お試しに登録して無事『モース』を見終わったものの登録解除するのを忘れてしまい、もったいないのでいろいろ見ようと思っているところです)

 

 

 

 

主演は『戦場のピアニスト』でおなじみのエイドリアン・ブロディです。

最近では『グランド・ブダペスト・ホテル』あたりで見たことがある方も多いのでは。

 

『デタッチメント』ですが、アメリカの公立高校に臨時教師が赴任して…という話です。

良くないエリアの荒れた学校で、学級崩壊していて授業どころじゃない感じ。

そんなところにエイドリアン・ブロディ演じる英語の先生がやってきます。

 

全く熱血教師風ではないけれど、最初の授業でみんなのライティング力を見るためということで「自分が死んだときの友人や両親からのメッセージ」を書かせ、今までの先生とちょっと違った感じで生徒の心をつかみ始めます。

 

そんな先生が熱くなって語っている一場面の英語を紹介したいと思います。

ちょうどそのシーンを切り取ったビデオがYouTubeにありました。

 

https://youtu.be/ZHSycWF3uU4

 

 

 

私たちはいつのまにかdoublethink(二重思考)するようになっていないか。

(先生はdoublethinkをto deliberately believe in lies while knowing they're false「違うとわかっていてわざと噓を信じること」と説明していますが、これはつまり2つの相容れない、矛盾する事柄を信じることですね)

絶えずどこででも(ubiquitous)イメージが与えられ続け、それが人間を同化し(assimilate)崩壊させる。

marketing holocaustと言っています。

 

だからこそ、先生は「読書の必要性がある」と説きます。

 

We must learn to read to stimulate our own imagination, to cultivate our own consciousness, our own belief systems. We all need these skills to defend, to preserve our minds.

私たちは想像力、意識、思考体系を高めるために本を読まなければならない。自分の心を守るために、私たちはみな読書の技術が必要なんだ。

 

子どもに「スマホやゲームばかりやってないで本でも読みなさい!」とつい言いたくなりますが、どうして本を読まなきゃいけないのかと考えたとき、「自分の心を守るため」という答えを私は考えたことがありませんでした…。

 

読書をするのは知識や知性を身につけるため、自分が知っているのと違う世界観を見るため、違う人生を仮想体験するため、等々いろいろあるでしょう。

でも、今のこの時代にあって「心を守るため」の読書の技術というのを中高生あたりに伝えることは結構重要なのではないかしらと思うのでした。

 

ちなみにこの映画ではエイドリアン・ブロディのイケメン感があまり出ていないですが、長身でかっこいいですね!

下がり眉がたまらないです。

 

(画像お借りしました)