これは先日実際にあった話です。


外用鎮痛薬の売場で、バンテリンの液体を手にとっている方に気づきました。少しの間様子を観察していましたが、どうやら迷っている様子でした。そこで私は声を掛けてみました。



私「何か私にお手伝いすることはございませんか」


女性「これで腰の痛みはとれるかな」


私「はい、取れると思います。しかし、ある種の喘息をお持ちのかたはお使いいただけません」


女性「喘息はないかな」


私「そうでしたか、でも喘息とはいっても特殊な喘息で鎮痛薬の服用で人によっては気管が狭くなり呼吸がしづらくなるという形で現れることがあります」


女性「あ、それならあるわ。イブを飲んだときに息苦しくなったことがあったわ」


私「それです。その症状は専門的にはアスピリン喘息と言って、その症状が激しく現れて命を落としたケースが報告されてますよ。ですからお客さまの場合は、この辺の穏やか作用のものしか使えません」


と言って、「サリチル酸メチル」が主成分の外用薬を紹介しました。


さらに私は、付け加えました。


私「アスピリン喘息の方は内服の鎮痛薬にも注意を払う必要があります。イブプロフェン、ロキソプロフェン(ロキソニン)、アスピリン(バファリン)などはお飲みいただけません」


女性「そうすると、風邪気味の時にうかつにクスリを飲めないわね」


私「そうですね。細心の注意が必要ですね。安全と思われる鎮痛製品はアセトアミノフェンでしょうかね。ですからドラッグストアで風邪薬を買うときは、ご自身がアスピリン喘息であることを伝えないと危ないです」


女性「そうすると、葛根湯はどうでしょうか」


私「葛根湯は問題ないと思います」


女性「それなら、葛根湯も買っていこうかな」


こんな感じでサリチル酸メチルが主成分の外用鎮痛薬と葛根湯の錠剤を買ってくれました。


それにしてもご自身をアスピリン喘息であるという認識をされていない方が多いですね。


販売する側は細心の注意を払う必要がありますね。


次ぎの方は、クスリを買いにこられたわけではないのですが、話の中でご自身が93歳とおっしゃったので、健康で長生きの秘訣を訊いてみました。


すると、「食事に気をつけることと毎日歩くことかな」とおっしゃいました。


この方は栄養士で今でも食事に気を使っているようですし、毎日少なくとも4000歩を歩くようにしているそうです。


私も、そうですね、往きは1駅余分に歩いてます。歩いて15分くらいのところには自転車を使いませんね。


最近、ロシア語関係の投稿が多いので、たまには本業に関する投稿をしてみました。