【問66】次にあげる生薬(a)は婦人薬に配合される場合がある。その生薬名(a)と配合目的(b)が正しいものはどれか。

1(a)ボタンピ(b)鎮痛・鎮痙の作用

2(a)サンソウニン(b)抗炎症作用

3(a)ブクリョウ(b)胃腸症状に対する効果

4(a)ビャクジュツ(b)利尿作用

5(a)カンゾウ(b)鎮痛・鎮痙の作用









【解答】
答えは、「1」。

【解説】
    今日の問題で選択肢「1」でシャクヤクであれば、「鎮痛・鎮痙の作用」でこれが答えとわかると思います。実は、ボタンピも同じ効果を目的として配合される場合があります。注意喚起という意味で、この問題を作成しました。

    では、今日の問題のベースになった「試験問題の作成に関する手引き」の該当部分を引用しますので、ご確認ください。

(b)生薬成分
①サフラン、コウブシ
    鎮静、鎮痛のほか、女性の滞っている月経を促す作用を期待して、サフラン(アヤメ科のサフランの柱頭を基原とする生薬)、コウブシ(カヤツリグサ科のハマスゲの根茎を基原とする生薬)等が配合されている場合がある。
    日本薬局方収載のサフランを煎じて服用する製品は、冷え症及び血色不良に用いられる。

②センキュウ、トウキ、ジオウ
    センキュウ(セリ科のセンキュウの根茎を通例湯通ししたものを基原とする生薬)トウキ(セリ科のトウキ又はホッカイトウキの根を通例湯通ししたものを基原とする生薬)、ジオウ(ゴマノハグサ科のアカヤジオウ等の根又はそれを蒸したものを基原とする生薬)は、血行を改善し、血色不良や冷えの症状を緩和するほか、強壮、 鎮静、鎮痛等の作用を期待して用いられる。

③その他の生薬成分
    鎮痛・鎮痙の作用を期待してシャクヤク、ボタンビ等が配台されている場合がある。

    鎮静作用を期待してサンソウニン、カノコソウ等が配台されている場合がある。

    抗炎症作用を期待して,カンゾウが配台されている場合がある。

    胃腸症状に対する効果を期恃して、オウレン、ソウジュツ、ビャクジツ、ダイオウ等が配合されている場合がある。特に、ダイオウを含有する医薬品については、妊婦又は妊娠していると思われる女性、授乳婦における使用に関して留意される必要がある。

    このほか、利尿作用を期待して、モクツウ、ブクリョウ等が配合されている場合がある。