【問61】次の生薬は泌尿器用薬に配合されるが、その生薬の(a)基原植物の科名と(b)使用部位が共に正しいのはどれか。
1 ウワウルシ(a)シソ科(b)クマコケモモの葉
2 カゴソウ(a)バラ科(b)ウツボグサの果穂
3 キササゲ(a)ノウゼンカズラ科(b)キササゲ等の果実
4 サンキライ(a)クワ科(b)マグワの根皮
5モクツウ(a)ユリ科(b)ケナシサルトリイバラの塊茎
【解答】
答えは、「3」。
【解説】
これは簡単だったでしょう。生薬名と基原植物が同じなので、問題の中に答えがありました。それなのに、「ノウゼンカズラ科」が違うのではないかと、疑って「❌」にしないように・・・。
では、いつものように今日の問題のベースになった「試験問題の作成に関する手引き」の該当部分を引用しますので、ご確認ください。
2 その他の泌尿器用薬
1)代表的な配合成分等、主な副作用
(a)尿路消毒成分
ウワウルシ(ツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬)は、利尿作用のほかに、経ロ的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。
日本薬局方収載のウワウルシは、
煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。
(b)利尿成分
尿量増加(利尿)作用を期待して、以下のような生薬成分が配合されている場合がある。
①カゴソウ:シソ科のウツボグサの花穂を基原とする生薬
日本薬局方収載のカゴソウは、
煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。
②キササゲ:ノウゼンカズラ科のキササゲ等の果実を基原とする生薬
③サンキライ:ユリ科のケナシサルトリイバラの塊茎を基原とする生薬
④ソウハクヒ:クワ科のマグワの根皮たを基原とする生薬
日本薬局方収載のキササゲ、サンキライ、ソウハクヒは、煎薬として尿量減少に用いられる。
⑤モクツウ:アケビ科のアケビ又はミツバアケビの蔓性の茎を、通例、横切りしたものを基原とする生薬
⑥ブクリョウ