アイスリボン Oktober Iceribbon Fest 2020 10/31/2020
ICEx∞選手権試合 
鈴季すず(c)梅咲遥 

 

アイス対ディアナの次代エース対決ではあるものの、10代対決をメインにするという思い切った采配。実際に未完成な部分もあるにはあるが、全く物足りなさを感じさせない攻防の数々。まず動きが良い。飛び技あり蹴りも丸め込みも鋭い。そしてムーブに独創性を加えているのも良く、それが単発にならなかったのも大きな点。鈴季はローマン・レインズが使うドライブ・バイ(エプロンの相手に場外から走り飛びをしてのサイドキック)、梅咲はシャーロット・フレアーのフィギュアエイトの様なブリッジ式の関節技を用意と今のWWEから影響を感じるのも興味深い。それでいて丸め込み合戦もベタではあるが、梅咲は、さくらえみ直伝ともいえるラ・マヒストラルを使えるのが強く、このアイスの舞台でそれを放つ意味も格別に大きい。それを淡々と行うのではなく、顔の表情も見える様に気を遣っているのは大きなアクセントとなる。そしてこの2人の実力に合った試合時間になっている点が何より良い。20分信仰を捨てたことにより、決して長くはない試合時間の中に持てる力を凝縮。粗が出ていく前に終わったのも良い。そもそも後楽園のメインでベルトも掛かっているのにも関わらず、ここまで物怖じせずにやり抜いただけでも素晴らしいのに、その中で更なる大きな可能性を感じさせ続けたのは天晴れ。中々良い試合。
評価:***1/2

アイスリボン アイスリボン1081~世羅りさ生誕祭~ 11/21/2020
ハードコア・マッチ
世羅りさ対鈴季すず

王者対決、「百火涼乱」のタッグパートナー対決そしてハードコアをやりたくて、アイスに入った鈴季に取ってはまさに願ったり叶ったりのシチュエーション。只ハードコアの経験はほぼない鈴季である為今回は入門編。前半は完全コミカル。緩さに振り切っていたが、後半は徹底的に椅子やラダーを活用しハードに。完璧に世羅がハードコアの洗礼を浴びせる形だが、防戦一方にさせないのは見事。後半の内容は実際見応え有。この試合があったからこそ来たるデスマッチでの再戦の価値がより高くなる。その土台作りとなる手荒くも丁寧なハードコア入門編でした。平均より上。
評価:***