GCW Good Riddance 12/31/2020-1/1/2021

クレイジー・タフ・エネミーズ(ジョシュア・ビショップ&マシュー・ジャスティス)対アイアンビースト(KTB&シェイン・マーサー)
動けてハードさが信条のハードコア。強烈な頭部への椅子攻撃、派手なドア破壊、レフェリー攻撃と見所十分。ダブルピンで抗争継続だが、この組み合わせは定番化するまで何度も行ってほしい。そしてすっかり存在が忘れられているロス・マジソスが持つGCWタッグ王座は、この2組で争うまで行ってほしい。平均的良試合。
評価:***1/4

リー・モリアーティ対カルヴィン・タンクマン
2020年の新人王最有力候補対決。阪神時代の鳥谷のユニフォームを着用したモリアーティと、オスプレイ印のヒドゥンブレードを見舞うタンクマンと随分と日本を意識している感じもするが、タンクマンはパワーで、モリアーティは俊敏性とテクニックで応戦とショーケースマッチとしては及第点。短くても見せ場を作れるのは大事。平均的良試合。
評価:***1/4

シュラック対1コール・マンダース
欠場となったSGCの盟友AJグレイの代わりに参戦となるマンダース。ハードコアは得意でもデスマッチ経験は浅い。その様な相手でも今のシュラックなら安心。的確に肉弾戦と凶器攻撃を使い分け、試合を構築。変に色々使わず、シンプルに振り切ったのも正解。コンパクトだが良いタフマッチとなった。今のシュラックは、ガラスボードを上手く叩きつけられず割ってしまう粗さは残っていても、安定感はあり、凶悪性も一定レベル残していて、デスマッチもハードコアも問題なしという意味でも、元祖“Choose Death”ネクロ・ブッチャーの域に近づきつつある。平均的良試合。
評価:***1/4

アイ・クイットマッチ
ジミー・ロイド対G-レイヴァー

2019年GCW初となる来日大会の連戦で、葛西純と戦い、これから人気もキャリアも積んでいくはずだったレイヴァーだが、その一週間後「BLP/GCW 2 Cups Stuffed」でラダー戦を戦っていたレイヴァーだが、高所落下スポットでキャリアを脅かす大怪我を負ってしまう。結果的にそのスポットでレイヴァーの長期欠場となるきっかけを作ってしまったロイドに対して、恨みを晴らす為にレイヴァーがロイドを火だるまにした事に端を発して組まれたのがこの試合。凶器使用と共にハイフライングやハードな投げで試合を進める。単にハードなデスマッチでするのではなく、不気味なキャラクターを守りながら試合を進める意図が感じられたのは良い。アイ・クイットマッチという形式上スローでも印象的なシーンを作る方が良く、陰鬱であれば尚更良い。残念ながらロイドにはそれを意識しながら進める意図は感じられなかったが、その分ハードな受けや流血で貢献。決着のシーンも悪趣味な往年の CZWらしさ溢れるスポットだったが、生贄役にうってつけなロイドがやられていたので画になった。このストーリーを継続されることが出来れば、これをやった意味はあるが、無理なのならH2O辺りに場を移して続けるのは、今のGCWの状況を考えれば賢明だろう。試合自体は想像よりも良かったが、観客が死にすぎているのはこれも悪い意味で 末期CZW感が出ていて悲しかった。中々良い試合。
評価:***1/2

全体評価:7