NWA Shockwave #2 12/8/2020
(UWN Primetime Live #2 9/22/2020)

NWA世界女子王座戦
サンダー・ロサ(c)対プリシラ・ケリー

 

東女でお馴染みの両者。AEWにも参戦しているロサとAEWに元旦那がいるプリシラ。ロサはMMAの試合に出た経験もあり、軽快な動きと共に打撃や関節技も駆使し、MMA的な攻撃も繰り出す。それは今年の初旬にアリシン・ケイとの一戦(NWAのPPV 『Hard Times』)でバチバチの好勝負をやってのけた程なのでわかってはいたものの、プリシラがまさか様々な種類の鋭い蹴りと関節技を駆使するシューターに変貌したという驚き。蹴りも鋭く関節技もみっちり訓練しているのが良くわかるもの。ここまでやっているのなら、確かに腕試しの相手として剛腕ハードヒッター、クリス・ディッキンソンを選ぶ理由はかなり理解出来る。(その一戦は、Beyond Wrestling『Wear Sunscreen』) その美貌と怪奇系とも取れるキャラクターを活かす方を捨てて、まさかバチバチの激しいスタイルに挑むとは。元旦那のダービー・アリンもびっくりだが、彼もハードバンプとキャラクターに胡座を掻かず、本格派として鍛錬を積み、AEWの王者まで成り上がったのだから、プリシラがそういう道を選ぶのも理解出来る。
プリシラが格闘スタイルで果敢に攻め立てるも、所々で経験不足が出る所はあるものの、そこは経験に勝り、安定感抜群のロサがフォロー。ロサの研ぎ澄まされたアクションは目を見張る。インディでは当然トップクラスで、AEWでも今のロスターならトップクラスだろう。バチバチのシュートスタイルに花道での投げなど激しい攻撃もあり、20分越えのロングマッチとなり、そのアクション量と激しさ共にかなりのものだったが、見事に最後まで質を落とさずやり抜いた。このカードでまさかこんな壮絶な削り合いになるとは誰が想像したであろうか。見応え満点の大激戦。東女ファンの人は今のこの2人を、特にプリシラの変貌は見逃し厳禁。好勝負。
評価:****

全体評価:7

ACTION Wrestling 

Friday Night Fights 2 11/14/2020
エリック・ロイヤル対アンソニー・ヘンリー
最大の好敵手トレヴァー・リーに置いていかれ、ホームであるCWF-MAに先立たれたロイヤルと、ホームであるEVOLVEに先立たれるも、WWE行きを選ばず(今のところは)、チャンスを伺うヘンリーの一戦。なんでこんなどインディにまだいるのか不思議なほど腕達者な両者。重爆攻撃から豪快な投げ連発にグラウンドの展開と流れる様に巨漢らしい攻撃から繊細な攻撃までこなしてしまうロイヤルは素晴らしい。キースやタンクマンがあそこまで売れて、せめてシェイン・テイラー位にはなって当然な存在だけに、やはり勿体無く感じる。対するヘンリーも鋭い関節技を駆使し反撃。確実な攻めでポイントは外さない。最後はこの人もAEWでコミカル要員として生きる事を選ばなかったシュガー・ダンカートンの介入でチープ・フィニッシュとはなったものの、内容的にはこの団体のレベルには勿体ない位の充実度。中々良い試合。
評価:***1/2

MLW Fusion #112 12/2/2020
Opera Cup 2020 1回戦
デイビー・ボーイ・スミスJr.対ロウ・キー

 

WWE加入が噂されるスミスの恐らくMLWラストマッチ。
グラウンド偏重のスミスがやりたい試合。キーも世界観を共有出来る選手なので、それに乗ってグラウンドを中心にしつつ、スミスの攻撃を引き立てる。加齢とブランクでキーのコンディションは良くないものの、やれる事はやっていこうというスタンスで、ダメージを表現。面白みよりも技術を重視した内容。20分質を落とさずにやり抜き、
悪い試合ではないが、このカードで観たかった内容には少し遠い。平均的良試合。
評価:***1/4