Black Label Pro(BLP) 

Erick Stevens Presents Professional Wrestling 

8/22/2020
ヴァイオレンス・イズ・フォーエヴァー(ドミニク・ギャリーニ&ケビン・クー)対アレックス・ゼイン&ブレイク・クリスチャン
GCWハイフライヤーズの空中戦とVIFのヴァイオレンス風味強めのシュートスタイルが交わるスタイルクラッシュ。荒々しさで何とかしてしまおうという内容ではあるが、特にクリスチャンが負けん気の強さを見せ、打撃戦も挑んでいたのが印象的。そんなハイフライヤーズを豪快な連携でねじ伏せたVIFも持ち味が出ていた。平均的良試合。
評価:***1/4

アンソニー・ヘンリー対ベンジャミン・カーター
AEWにも出場し始めたセス・ローリンズとマレク・ブレイブの弟子で、ネクストPACの呼び声高いカーター。この試合も脚を攻められつつも、持ち前のハイフライングで応戦。ヘンリーがカーターの良さを殺す方向の構築をしなかった事で、粗さを抑えながら、要所でビッグダイブもありとカーターの勢いをかなり感じられる内容となっている。
中々良い試合。
評価:***1/2

アイゼイアス・ヴェラスケス対アレックス・シェリー
テクニカルな攻防メインの軽量級対決は、Xディビジョンらしさを感じさせる。ヴェラスケスも良い選手ではあるものの、1サムシング足りない所がまだどインディーに留まっている所。何か大きな武器をつけて、婚約者カイリー・レイの躍進に追い付きたい。この試合はそのカバーをシェリーがしてくれるので、小気味良さが際立った内容となった。
中々良い試合。
評価:***1/2

リー・モリアーティ対ジョシュ・アレキサンダー
今年の国境問わず業界全体を通しての新人王候補最優秀有力候補モリアーティが、実力者ジョシュに挑む一戦。キャリア差はかなりあるものの、本当に初対決か?と思う位に流れる様な攻防が続く。モリアーティは得意の腕攻め、ジョシュはそれを受け止めつつ、厳しい攻撃を返す。モリアーティは見切られたら別の手段で腕を狙いに行く。バリエーションがかなり豊富なので、ジョシュに狙いを定めさせない巧さが光る。それに対するジョシュのダメージ表現も絶妙で、中々攻めに行けないけどもパワーの差で埋めていく。派手ではないけどもアンサーとしては抜群。ジョシュの得意の大技は多く出さなかったので、まだ試している段階で、それを象徴する様に必殺のコークスクリュー・ツームストーンで少し強引に切って捨てた格好のフィニッシュだったが、それまでのモリアーティの流れる様な連続攻撃、それを受け止めるジョシュの底知れない強さ巧さが光り、ボリュームは十分。初対決とは思えない程ある程度完成された内容ながら、もっと突き詰めると更に恐ろしいレベルになる可能性を秘めた熱戦。ジョシュ相手にこれまでやるかと改めてモリアーティの神童ぶりが堪能出来る好勝負。
評価:****

全体評価:8.5+