Impact Wrestling/The Wrestling Revolver
No Surrender 2019 19/12/7
Impact Wrestling世界王座戦
サミ・キャラハン(c)対リッチ・スワン
インパクトとサミの団体レボルバーの合同大会ということもあり、
サミは歓声で迎え入れられ、ベビーとして振る舞う形。
2019年はレベルの高い抗争を繰り広げた両者。
サミはダーティなキャラクターはいつも通りだが、
レスリング重視で、テッサ戦ばりに丁寧な構築でビッグマッチ仕様。
そこにスワンが攻めでは大技を抑えながら拳中心で、
受けでも表情豊かにと、
サミのベーシックな構築を昇華させる働きを見せる。
ハードコアがなくても、
レスリングもハードヒットも出来るぞという所をサミは示し、
スワンもシングルレスラーとして充実している所を示す。
土台を強固に作った上で、終盤はスワンの反撃から一進一退へ。
スワンの派手なムーブに大技中心の攻防となるものの、
ベースの強さが活き、試合は崩れない。
スワンの驚異的な粘りに、
サミはエプロンへの一撃を含むパイルドライバー連発で応戦。
テッサとの王座戦を控えている中、王者交代はまずあり得ない中、
ニアフォール連発で盛り上げるのは、定石とも言える。
2人の地力の高さは言うまでもなく、何より素晴らしいのは、
全編通しての完成度の高さ。内容の素晴らしさで魅せ切った一戦。
小大会とは思えない程の充実度。好勝負。
評価:****
Impact Wrestling #811 20/2/4
TJP(w/ファラ・バー)対イホ・デル・ヴィキンゴ
奇術師TJPに、持ち前のハイフライングだけではなく、
テクニカルな面でも付いていく、ヴィキンゴの能力の高さが光る。
何やっても付いてきてくれるのだから、TJPもどんどん乗っていく。
ジャベ合戦に留まらず、ヴィキンゴのビッグダイブはやはり大迫力。
そこに投げ技やカウンターを活用し、
TJPが重みや激しさも加える。これで更に箔がついた。
かなりスイングした好勝負。
評価:****
全体評価:7
Impact Wrestling/OVW
Sacrifice 2020 20/2/22
Impact Wrestling世界タッグ王座戦
ザ・ノース(c)(イーサン・ペイジ&ジョシュ・アレキサンダー)対ラスカルズ(ウェンツ&トレイ)
(※Cagematchでは”デズ”デズモンド・エグゼイヴィアーと
”ウェンツ”ザカリー・ウェンツのタッグとなっているが、
実際はウェンツとトレイ・ミゲルのタッグ。)
ノースの強さを前面に打ち出しつつ、ラスカルズが華麗なムーブで応戦。
孤立ターンを細かく繋いでいく手法。タッグの常套手段ではあるが、
ノースの2人がやると、敵を殺しつつも活かし、
それでいて強さも出しながらフロー感も強く、心地良さもある。
個々の実力の高さに熟練のタッグワークが織りなす職人技。
チートレベルの強さにここまで上手いと堪らない。
対するラスカルズは、ノースに対応してグラウンドにも付いて行き、
無駄に飛ばない工夫を行なっていた。ノースの試合運びにしっかりと乗って、
持ち場では持ち前の爆発力を発揮。
この組み合わせにおいて理想的な内容が揃っていた。
最後こそチープ・フィニッシュだが、気にならない程充実度の高い試合となっている。
好勝負。
評価:****
Impact Wrestling #815 20/3/3
Impact Wrestling世界王座戦
テッサ・ブランチャード(c)対タヤ・ヴァルキリー(w/ジョン・E・ブラボ)
北米のTV放送を持つ団体において初となる、
女子同士の団体トップの王座戦。女子王座戦ではなく、世界王座戦。
そもそもテッサが、北米のTV放送を持つ団体において、
女子として初の団体のトップ王座保持者なので当然。
相手は近年テッサの宿命のライバルとなっているタヤ。
試合は、スピードを出した攻防とタヤのヒールプレイがメイン。
確実な仕事で追い込むものの、過去の試合に比べると全体的に簡素。
時間も11分と王座戦にしては長くはないが、
短時間に凝縮している訳ではないので、
このカードでこのシチュエーションの割には普通。
普通に男子顔負けの良い試合をする両者なので、
一定のクオリティはあるものの、高い期待値には及ばず。
平均的良試合。
評価:***1/4
Impact Wrestling #819 20/3/31
Old Schoolルールズ・マッチ(ノーDQ)
サミ・キャラハン対トミー・ドリーマー
安定のハードコアブロウル。
この2人ならまず外さない上、
適正時間内に収まっているのでグダつくこともない。
各種凶器にステープラー合戦とECWスタイルの乱戦。
ハッカーキャラを付けたサミ。入場曲を変えたものの、
特にその他は変更なし。少し絞った位か。
それでもサミがいるといないとでは、
ロスターの充実感に差が出るので、健在なのは嬉しい所。
平均的良試合。
評価:***1/4
全体評価:7