EVOLVE 102 18/4/5
ウィル・オスプレイ対ARフォックス
マーティとの激戦を乗り越えたオスプレイだが、すぐさま裏WMの破滅的スケジュールに突入。
首のダメージを表現しながらの試合にはなるが、動きはキレキレ。
神童たる所以をここでも見せつける。対するフォックスも、
かつて共通のライバルであったリコシェと激戦を繰り広げた強者ハイフライヤー。
まともに打ち合えば、オスプレイの勢いに押されてしまうが、
今はキャリアを積んだ事により試合運びが向上し、
ヒールワークも上手くこなせるようになった事で、
安定してトップ選手としての働きぶりが出来ている。
この試合もオスプレイが圧倒的な完成度で圧倒する所でも、ムーブだけでなく、
度重なるセコンドの介入を使いながら追い詰めていく。
オスプレイの成長曲線は凄まじいが、紆余曲折ありながらではあるが、
フォックスもインディーでは長らくトップ戦線で活躍している選手。
その証明を果たすべく持てる策を次々と注ぎ込み、
オスプレイ超えを本気で狙いに行く所が凄まじい。
演舞的な面も精度抜群なので、過剰に映らないのも良し。攻防は親和性十分で見応え十分。
トップスピードのまま駆け抜けたクライマックスも美しい、充実の熱戦。
好勝負。
評価:****
リングカンプ(ウォルター&ティモシー・サッチャー)対関本大介&澤宗紀
WXWや大日本でも競った数え歌関本対ウォルターのメガトンバトルを中心に据え、
試合としては本当に久々の復帰となる澤のバチバチスタイルが色を添える。
ドミネイター度も格も格段に上になったウォルターが関本ですら凌駕する展開になっていく中で、
サッチャーが上手く調整役として機能。
関本と澤タイプが全く違うタッグの相手をそれぞれしながら、
怪物ウォルターの補佐として立ち回っていた。
リングカンプも普段やっていない相手ということと澤が久々の復帰戦という事で遠慮気味であり、
関本も澤を気遣い、本来ならやらないはずの孤立役をやる等、
理想的な王道の展開にはならなかったが、関本対ウォルターはやはり見応え十分で、
シングルが観たくなるし、最後の最後にタッグ要素を繰り出してきたのも見事。
上手くドリームマッチとしての体裁を整える事に成功出来たなという印象。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4
EVOLVE王座戦
ザック・セイバーJr.(c)対マット・リドル
ジョニー・ガルガーノから引き継いだEVOLVEとWWNのエースの座。
WWN王座は長く保持していたけれど、まだ持っていない至宝がEVOLVE王座。
この試合は、ザックからリドルへ団体の至宝を受け渡す為の試合。
いつも以上にザックがリドルを追い込み続ける特異性を持ったこの試合。
リドルがやられる姿で惹き込んで行くといういつもとは全く違うテイストの展開。
当然リドルを追い込めるのは、数少ない選ばれた猛者しか出来ない事ではあるが、
今のザックなら難なくこなせて、プラス更に苛烈さを表現出来る最高の状態にあるので、
確実な仕事をしてくれる。
ザックの関節地獄に対し、大技狙いで仕留めにかかるリドル。
こういう所もMMA的な感覚を活かしている。そして関節地獄を抜けた後最後は、
ブローミッション対オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスの攻防。
消耗戦の最後にテクニカルな攻防を持ってくる所にザック対リドルならではのこだわりを感じる。
NJCで猛威を振るいまくったオリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デスを切り返せる所に、
リドルの凄さを感じる事が出来る。
見事な王座交代劇。好勝負。
評価:****
全体評価 9
EVOLVE 103 18/4/6
EVOLVE王座戦-ノー・ロープ・ブレイク
マット・リドル(c)対関本大介
マット・リドル・ルールというべきノー・ロープ・ブレイクルールに、
関本はリドルに対抗して裸足で挑む。
そこから相撲に発展してしまう茶目っ気はあるが、
中々エンジンがかからないのがこの試合。
重厚な攻防は間違いなくストロングBJWなのだが、
どこか互いに遠慮している感じの拭えない展開が続く。
リドルも関本も超人属性を持つレスラーなのだが、
ドリームマッチにありがちな中盤までは様子見で、終盤急いでギアを上げるという形。
期待感のある攻防も当然あるのだが、
普段の両者からすればこんなものではないと思ってしまうのが正直な所。
中々良い試合止まり。
評価:***1/2