スーパーのカートの横で、3歳の女の子と目線を合わせて話すパパ

スーパーのお菓子売り場で「買って!」と泣かれて、固まったことはありませんか。

周りの目が気になって、つい「いい加減にして!」と声が大きくなる。

その気持ち、よく分かります。

■先に結論:声かけは「入口」「売り場」「役割」の3つ

やることは3つだけです。

1つ目は、お店に入る前に「今日は買わないよ」と約束すること。

2つ目は、泣いたら気持ちを言葉にして、結論は変えないこと。

3つ目は、買い物の中で子どもに小さな役割を渡すこと。

■なぜ3歳は、お菓子の前で泣いてしまうのか

3歳は、気持ちを抑える前頭前野がまだ発達の途中です。

だから「ほしい」が出ると、頭で分かっていても止まりにくいのです。

わがままではなく、脳がまだそこまで育っていない、ということです。

有名なマシュマロテストでも、お菓子が目の前に見えていると我慢が難しくなる、という結果が知られています。

お菓子売り場は、3歳にとって一番むずかしい場所と言えます。

■声かけ1:お店に入る前に約束する

泣いてから説得するより、入る前に決めておくほうがうまくいきやすいです。

カートを取る前に、目線を合わせて短く伝えます。

「今日はお菓子は買わないよ。お買い物が終わったら、お家でお水を飲もうね」

ポイントは、長く説明しないことです。

一文で、はっきり言います。

「約束できる?」と聞いて、うなずいたら「ありがとう」と返します。

■声かけ2:泣いたら、気持ちを受け止めて結論は変えない

売り場で泣き出したら、まず気持ちを言葉にします。

「お菓子、食べたかったね」

「買わないって言われて、悲しいね」

そのうえで、結論は変えません。

「でも今日は買わないよ」

一度折れると「泣けば買ってもらえる」と覚えてしまいます。

だから、優しい声のまま、答えは同じにします。

周りに迷惑になりそうなら、通路の端や店の外に移動して、落ち着くまで待ちます。

■声かけ3:買い物の中で、役割を渡す

お菓子売り場は、目に入った時点で勝負がついていることもあります。

そこで、売り場に着く前に子どもの気持ちを別のことに向けます。

「にんじんを探してくれる?」

「このカゴに、パンを入れてくれる?」

役割があると、子どもは「手伝っている自分」に気持ちが向きます。

お菓子から目が離れるので、我慢する場面そのものが減ります。

お菓子売り場の通路を、できるだけ通らない順路にするのも一つの方法です。

■パパがやりがちな、うまくいきにくい対応

次の3つは、その場は静かになっても、くり返しになりやすい対応です。

・大声で叱る(子どもの興奮がさらに上がることがあります)

・「今回だけね」と買ってしまう(次も泣けば買えると学びます)

・「買ってあげるから静かにして」と取引する

これは僕も気をつけたいところです。

疲れている日ほど、つい出てしまうので、先に自分の中で決めておくと楽になります。

■よくある質問

Q. 3歳に「我慢しなさい」と言っても分からない?

A. 長い説明は伝わりにくいです。一文で短く、入る前に伝えるほうが届きやすくなります。

Q. 毎回泣くのは、しつけが足りないから?

A. そうとは限りません。3歳は気持ちを抑える脳の部分が育っている途中なので、泣くこと自体は自然な姿です。大事なのは、毎回同じ対応を続けることです。

Q. 全く買わないほうがいい?

A. 家庭のルール次第です。「週末に1個だけ」など、事前に決めた枠の中で選ぶ形にすると、我慢と選ぶ練習になります。

お家でお買い物の絵本を読んでおくと、「お店ではこうするんだね」と話しやすくなります。

■まとめ

スーパーで泣かれるのは、親のせいでも子どものわがままでもありません。

3歳の脳が、お菓子の前で一生懸命がんばっている姿です。

入る前に約束し、泣いたら気持ちを受け止め、役割を渡す。

この3つを、今日から1つだけ試してみてください。