先週あたりから、3歳の娘が急にお風呂を嫌がるようになりました。
それまでは「お風呂入ろっか」の一言で自分から服を脱いでいたのに、ある日を境に「イヤァァ!お風呂やだ!」と脱衣所の入り口で仰け反って泣き叫ぶように。抱っこして浴室に連れて行こうとすると全身で反り返って抵抗し、髪を洗おうとするとさらに大泣き。毎晩の入浴が僕にとって一番の憂鬱な時間になっていました。
「さっきまで機嫌よかったのに、なんで急に」と最初は理由が分からず戸惑いましたが、脳科学の本を読み進めるうちに、3歳児がお風呂を突然嫌がるのにはちゃんとした理由があると知りました。今日は、僕が実際に試して効果があった声かけを3つ紹介します。
■なぜ3歳児は急にお風呂を嫌がるようになるのか
「さっきまで平気だったのに急に」という変化こそ、3歳児の脳が順調に育っている証拠なんだそうです。理由は主に3つあります。
1つ目は、自我の芽生えです。3歳頃は「自分のことは自分で決めたい」という気持ちが急速に強くなる時期。親のタイミングで「はい、お風呂」と誘われること自体が、本人にとっては「自分の意思を無視された」という感覚につながりやすいと言われています。
2つ目は、一度の嫌な記憶が強く残りやすいことです。シャンプーが目にしみた、耳に水が入って不快だった、湯船が熱すぎた——そんな一度きりの経験でも、3歳児の脳は「お風呂=嫌なことが起きる場所」と結びつけて記憶してしまいやすいのだそうです。原因になった出来事自体は、親が覚えていないくらい些細なことも珍しくありません。
3つ目は、見通しが立たないことへの不安です。「次に何をされるか分からない」状態は、大人が思う以上に子どもにとって恐怖につながります。お風呂は「服を脱がされる→体を洗われる→髪を洗われる→出る」という一連の流れを本人がコントロールできない場面が多く、不安が強く出やすい活動でもあります。
■僕が実際に試して効果があった声かけ3つ
1. 「これから何をするか」を先に全部伝える
浴室に入る前に、「まず頭からお湯かけるよ、次に体洗うよ、最後にシャンプーね」と、これからやることの順番を先に伝えるようにしました。見通しが立つだけで、娘の抵抗がかなり弱まったのを感じます。
途中でも「今から頭にお湯かけるよ、いくよ、せーの」と、次の行動の直前に一言添えるようにしています。「いきなり何かされる」をなくすだけで、子どもの警戒心はかなり下がるようです。
2. 「イヤ」を否定せず、まず気持ちを代弁する
以前の僕は「イヤって言っても入るよ」と気持ちを飛ばして行動を急がせていましたが、これが逆効果でした。今は「お風呂やだったんだね、まだ遊びたかったね」と、まず娘の「イヤ」の理由になっていそうな気持ちを代わりに言葉にするようにしています。
自分の気持ちを分かってもらえたと感じると、そのあとの「じゃあ、あと3回滑り台やったら行こうか」という提案を受け入れてくれることが増えました。
3. 選択肢を渡して、自分で選ばせる
「お風呂入ろう」ではなく、「アヒルさんとカメさん、どっちを連れてお風呂行く?」「頭からいく?体からいく?」というように、小さな選択肢を渡すようにしました。
結果が同じ「お風呂に入る」であっても、自分で選んだという感覚があるだけで、子どもの受け止め方は大きく変わります。自我が育ってきている3歳児にとって、「自分で決めた」という実感はそれだけで納得材料になるようです。
■声かけと合わせて効果があった工夫
声かけだけでなく、お風呂そのものを「嫌な場所」から「楽しい場所」に上書きする工夫も並行して行いました。
・お湯に入れると色が変わる入浴剤や、水鉄砲・じょうろなど新しいお風呂用おもちゃを用意する
・防水タイプの絵本をお風呂に持ち込み、「絵本読んだら出よう」を合言葉にする
・シャンプーハットを嫌がる場合は、タオルを目の上に当ててあげるだけでも変わることがある
すべてを一気に試す必要はなく、娘の様子を見ながら1つずつ試すくらいがちょうどよかったです。
■よくある質問
Q. お風呂嫌いは発達障害のサインですか?
A. 3歳前後で急にお風呂を嫌がるようになること自体は、多くの子どもに見られる一時的な行動です。感覚の敏感さや自我の育ちが背景にあることがほとんどで、それだけで発達の心配をする必要はありません。ただし、水音や照明など特定の感覚刺激に強く反応する様子が長期間続く場合は、自己判断で抱え込まず、かかりつけの小児科や自治体の育児相談窓口に相談してみることをおすすめします。
Q. 無理やり浴室に連れて行くのはよくないですか?
A. 無理やり連れて行くことが続くと、「お風呂=怖い場所」という記憶がさらに強化されてしまう可能性があります。どうしても難しい日は、体拭きシートで済ませる、シャワーだけにするなど、ハードルを下げる選択肢を持っておくと親子ともに気持ちが楽になります。
Q. このお風呂嫌いはいつまで続きますか?
A. 個人差はありますが、多くの場合は数週間から数ヶ月で落ち着くと言われています。うちの娘も、声かけを変えてから2週間ほどで「イヤ」と言う回数がかなり減りました。今つらくても、ずっと続くわけではないと知っておくだけで、少し気持ちが軽くなると思います。
■まとめ
3歳児が急にお風呂を嫌がるようになるのは、わがままではなく、自我や感覚が育っている証拠です。「見通しを伝える」「気持ちを代弁する」「選ばせる」——この3つの声かけを意識するだけで、お風呂の時間はずいぶん変わります。
毎晩のお風呂が憂鬱だった僕自身、この声かけに変えてから気持ちがかなり楽になりました。同じように悩んでいる方の参考になればうれしいです。