先週、長男(6歳)がおもちゃを片付けずに何度も同じことを繰り返したとき、僕はつい大きな声で怒鳴ってしまいました。長男はビクッと固まって、その後もじもじしながら黙ってしまった。その顔を見て、僕はすぐに後悔しました。「怒鳴れば伝わる」と思っていたけど、実際には何も伝わっていなかったんじゃないか、と。
同じような経験をしているパパは多いと思います。ママに比べて叱る場面が少ない分、いざというときにどう叱ればいいか分からず、つい感情的になってしまう。今日は、脳科学の知見を調べながら僕自身が実践して分かった、父親の叱り方のコツをまとめます。
■なぜパパは怒鳴ってしまいやすいのか
脳科学的には、人が強いストレスや怒りを感じると、感情を司る「扁桃体」が興奮し、理性的な判断を担う「前頭前野」の働きが一時的に抑えられることが分かっています。いわゆる「扁桃体ハイジャック」と呼ばれる状態です。
パパは仕事から帰って疲れているタイミングや、ママと違って叱る機会が少なく「叱り方の引き出し」が少ないぶん、感情が先に出やすいという指摘もあります。怒鳴ってしまうのは「愛情がないから」ではなく、脳の仕組み上、誰にでも起こりうる反応なんですよね。
■脳科学からみた「叱り方」3つのコツ
色々な文献や専門家の話を調べて、僕が実践しているのはこの3つです。
1. 感情ではなく行動を叱る
「なんでいつもそうなの!」ではなく、「おもちゃを踏むと危ないよ」と、良くなかった行動そのものを具体的に伝える。子どもの前頭前野はまだ発達途中で、感情的な言葉より、事実ベースの短い言葉のほうが理解しやすいそうです。
2. 目線を合わせて、短く伝える
しゃがんで目線を合わせるだけで、子どもの受け取り方が全然違います。長い説教は、子どもの記憶に残る前に集中力が切れてしまう。「なぜダメか」を一文で言い切るくらいがちょうどいいと実感しています。
3. 叱った後に必ずフォローする
叱りっぱなしにせず、「さっきは強く言いすぎたね、ごめんね」「でも片付けは大事だからね」と、最後に安心させる一言を添える。興奮した扁桃体を落ち着かせてあげることで、子どもの中に「叱られた=見捨てられた」という不安が残りにくくなります。
■6歳の長男と3歳の長女、叱り方は同じでいいの?
うちは長男が6歳(年長)、長女が3歳(年少)で、実は同じ言い方では伝わらないことが多いです。
長男には、理由まで含めて言葉で説明すると納得してくれることが増えてきました。「なんで片付けなきゃいけないと思う?」と聞くと、自分なりに答えてくれる年齢になっています。
一方、長女はまだ「理由」より「表情」や「声のトーン」で状況を察知するタイプ。長い説明より、真剣な顔で短く「それはダメ」と伝えるほうが伝わります。同じ叱り方を兄妹に使い回さず、その子の理解のスピードに合わせるのがポイントだと感じています。
■妻の一言で気づいたこと
先日、僕が長男を叱ったあとに「なんでそんなに怖い顔してたの?」と妻に言われてハッとしました。僕は叱ることに必死で、自分の表情まで気が回っていなかった。妻いわく、「怒ってるかどうかより、怖いかどうかで子どもは記憶する」んだそうです。叱る内容と同じくらい、叱っているときの自分の状態にも目を向けるようになりました。
ちなみに、このテーマを調べる中で参考になったのがこちらの本です。
■よくある質問
Q. 叱りすぎると子どもにどんな影響がありますか?
A. 強い叱責が続くと、子どもが萎縮して自分の気持ちを言えなくなったり、逆に反発心が強くなったりすることがあると言われています。叱った後のフォローで安心感を取り戻してあげることが大切です。
Q. 2歳頃の子どもにも同じ叱り方でいいですか?
A. 2〜3歳頃はまだ理由を理解する力が発達途中なので、長い説明より、短い言葉と表情・声のトーンで伝えるほうが効果的です。
Q. 叱った後、子どもが黙り込んでしまいます。どうすればいい?
A. 無理に話させようとせず、少し時間を置いてから「さっきはごめんね」と抱きしめるなど、安心できる接触を持つと落ち着きやすいです。
叱ることに正解はないし、僕もまだまだ失敗します。それでも、「なぜ怒鳴ってしまうのか」を知っているだけで、次に同じ場面が来たときに一呼吸置けるようになった気がします。同じように悩んでいるパパの参考になればうれしいです。