今回は、前回書ききれなかった
『P計画』についての話題を
一気にお話します!



●お品書き

①2023年4月中国公開『龍馬精神』←済

 


②『神話』続編『伝説 THE LEGEND』←済

 

 

クランク・インしました
クランク・アップ?『P計画』(1)←済

 

 


④追加記事『P計画』(2)← 今回

⑤大注目の港產片!『新警察故事2』
(近日UP)

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話題1・基本情報
話題2・主人公は誰だ?!
話題3・パンダ映画を撮る理由
話題4・紆余曲折・製作の裏側

(↑前回分)

話題5・熊猫混乱!?パンダ映画
話題6・Chai的視点
(↑今回はココ)




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話題5・熊猫混乱!?パンダ映画

※このトピックは、前回記事
〈話題3・紆余曲折・制作の裏側〉の解説編です。


◆前回・おさらい

1. 現在、ジャッキーの周辺には
〈パンダ〉を題材にした作品が5本
存在する。
※企画案を含む

①『粉紅熊猫』[2014年当局申請版]
②『我不是熊猫』[2015年当局申請]
③『粉紅熊猫』[2021年当局申請版]
④『熊猫特工THE PANDA AGENT』
⑤『P計画』

2. 作品情報が錯綜している。



 

今回は、これらをじっくり、解説していきます!


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まとめ・1 解説

『熊猫特工THE PANDA AGENT』と
『P計画』は、全くの〈別映画〉である。



※以降、『熊猫特工THE PANDA AGENT』
便宜上『熊猫特工』と表記します。



今から2年ほど前
日本のネット界隈では、

『龍馬精神』の次に来る新作は
『熊猫特工』か?!


といった情報が流れました。

しかし、
現在〈最新作〉として浮上しているのは
『P計画』というタイトルの映画。


私はてっきり『熊猫特工』がタイトル変更
したのかと思っていました(笑)

でも、どうやら違う。

ジャッキーの新作として、
いち早く名乗りをあげた『熊猫特工』。
一体、どこへいったんだ?
 
そんな疑問がわき、
いろいろ調べてみたのです。



◆現在までの経緯

 
まずは、公式情報をまとめます。

2020年8月28日開催
「第10回北京国際映画祭」
北京市場 契約・調印式
〈重点プロジェクト〉として出品

【公表内容】

・イメージポスター
・タイトル
・作品概要
・監督(スタンリー・トン)
・キャスティング情報
・出資/製作会社
(保利影業)

これは、
事実上の〈製作発表〉ととらえて良いでしょう。

このとき、
ジャッキーの出演は〈未発表〉でした。
ただ「第一線級俳優に、交渉中」的な
〈におわせ発言〉はありました。

ここから補足。

〇〇映画祭と言ったら
〈上映イベント〉のイメージですよね。

でも、映画祭本来の目的は
「映画産業の発展・市場拡大の促進」


フォーラムを開き、
映画製作への理解を深めるなど
異業種交流のプラットフォーム的な役割
あるんですって。

「第10回北京国際映画祭」において、
華々しく発表された『熊猫特工』

まさに映画市場発展のための
〈重点プロジェクト〉として、
期待をあつめた大注目作品だったのです。


以上。


えっ? ( ゚д゚ ) これだけ?

はい。私の調査では
「北京国際映画祭」のニュース以降、
『熊猫特工』の公式情報をみつけることは、
できませんでした。

公式SNS等もありません。

あるのは、根拠があいまいな
〈非公式情報〉だけ。

どうした?!『熊猫特工』!
この3年間に、一体何があったんだ?




◆『熊猫特工』情報まとめ


さっきも言いましたが…
現在入手できる『熊猫特工』の情報には
〈非公式情報〉がかなり混じっています。

よって、このまとめも、
参考程度にとらえてくださいね。


 


どうです?
『P計画』とは別物でしょ?

気になるのは、上映時間と公開日。
これ「豆瓣」という
中国の映画サイト情報。


上映時間・120分
撮影が終わってる?しかも2時間て…長っ!

公開日「2025年」
再来年かよ!延期の理由はなんだ?
「鬼が笑う」どころか、そろそろ怒るぞ(笑)

この情報、やたら詳しいわりに、
ソース(情報の出所)が一切ないんです。
頼むから、ソースをだしてくれ(怒)



そうだ。以前、日本のネット上で
『熊猫特工』は「プロジェクトVの続編的映画」
なんてウワサもありましたよね。

う〜ン、どうだろね。

飼育員・傑おじさんの正体は…
「ヴァンガード」の創設者・トン司令!とか?
※まさかの『ダブル・ミッション』(2010年)的展開(笑)

ウワサに否定的な理由。
『プロジェクトV』の続編企画らしき情報なら、
すでに確認済みだから。

実は、「国家電影局」公示データに、
スタンリー・トン脚本による『急先鋒2』
というタイトルのデータがあるんです。

『プロジェクトV』の原題は『急先鋒』
続編以外、ありえないでしょ?(笑)

でも、公式発表はまだないし、
コレも、噂レベルにとどめておいてね。



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解説編は、ここからが本番!
しっかりついてきてね~!!


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まとめ・2 解説

『我不是熊猫』(私はパンダじゃない)は、
『P計画』の〈初期企画〉である。



◆『我不是熊猫』は『P計画』?


さかのぼること、約1年半前。
ジャッキーの新作映画に関する
〈スクープ記事〉が配信されました。

 

引用:百度/封面新闻/杜恩湖

「成龙将与四川峨影集团合作拍摄功夫喜剧电影《我不是熊猫》10月底在川开机」
2022-09-17 20:43/2023/12/11(閲覧)

(意訳)
9月17日、封面新聞の記者は、ジャッキー・チェンの映画制作チーム
ユエン・ノン女史から独占情報を得た。
ジャッキー・チェンは四川峨影集団と合同で、
大型劇場用カンフーコメディ映画『私はパンダじゃない』の撮影を行う。
今年10月末、四川省の某所で撮影が開始される予定。



これは、2022年9月17日配信
ジャッキー最新作に関する〈スクープ記事〉。


ぱっと見『P計画』に関する記事だとは
思えない内容。

しかし『P計画』と共通する点があります。
共通点は5つ。


・ジャッキーが関わっている
・「峨眉电影集团有限公司」
・パンダに関わる
・コメディ
・四川省でロケ


※「峨眉电影集团有限公司」は『P計画』の製作会社

一致しない点も。
タイトルは言わずもがな、
注目すべきはロケ日程。

・(2022年)10月末

『P計画』のクランク・インは2023年8月。
約1年ほどのインターバルがあります。

ただ、この程度の変更は、
映画製作において、さして珍しくないでしょう。

これらを踏まえて、
『我不是熊猫』なる作品は、
『P計画』の〈初期企画〉なのか…?と推測。

検証のため、
「国家電影局」のデータを調べてみました。



◆大幅変更された?『P計画 』


「国家電影局」のデータ調査。

『P計画』の申請データはヒットせず
 しかし『我不是熊猫』すぐに出てきました。

以下、私の〈頭の中〉を言語化(笑)

 

よっしゃ!出口が見えてきた!

 …そう喜んだのもつかぬ間、
公示内容を見て、がく然…

 

引用:国家电影局」/备案公示查询结果/影剧备字[2015]第868号/我不是熊猫/ 2023/12/15閲覧


(意訳)
映画カテゴリー   :ストーリ映画
出願プロジェクト番号:劇場用台本[2015]第868号
映画名       :私はパンダじゃない
出願組織      :深圳市金海岸影業有限公司
脚本        :劉暁光
出願結果      :撮影同意
出願場所      :広東省

概要:
科学者・ウェンニンは、パンダの繁殖力を高める方法を研究し、
クローン技術によってスーパーパンダを作り出した。
しかし、それはなんと、黒い目をした〈しゃべるパンダ〉であった。



うわ…『P計画』と全然ちがう

これを『P計画』の〈初期企画〉だなんて
言ってよいのか…?


ちなみに、この公示は2015年。
そんな昔のことなら、変更も仕方ないか…

いや、まてよ?国に提出する内容なのに、
そんなテキトーでいいのか? (;^_^A


それはひとまず置いといて、先へ行こう…


脚本家欄の「劉暁光」という方は、
中国のプロデューサー・脚本家・監督。
「阿甘」
という名でも知られています。

劉氏とジャッキーには接点がありました。

2019年公開『ナイト・オブ・シャドー魔法拳』
劉暁光氏はこの映画の
〈エグゼクティブ・プロデューサー〉なんです!

ひょっとしたら、
『魔法拳』がキッカケで、
劉氏が書いた『我不是熊猫』が
ジャッキーの手に渡った… とか?



また、これは〈不確実情報〉ではありますが、
『P計画』〈エグゼクティブプロデューサー〉は
「劉暁光」氏!
なんて話もあるんです。


このような状況を考慮した結果、

『我不是熊猫』は『P計画』の
〈初期企画〉である!
という結論に達しました。

まあ、変更されすぎて、もはや
「別映画だろ!」状態ではありますが(笑)



◆『我不是熊猫』まとめ&考察


『我不是熊猫』というワードが出てくる記事は、
先ほど紹介した〈スクープ記事〉以降、
見つけることができませんでした。

では『P計画』というとタイトルは、
いつ頃から世に出てきたのでしょうか?

私の調査では、2023年6月頃からのようです。
以下、記事参照。

【記事】搜狗/今日组讯|院线电影《P计划》、青春爱情剧《天选之子》等
2023-06-12 19:30

 

 

【記事】搜狗/「成龙新片《P计划》即将开机,马丽和常远助阵大家期待吗?」
2023-06-15 06:46

 



それでは、ここまでの情報まとめます。

① 2022年9月17日〈スクープ記事〉
ジャッキーが『我不是熊猫』という映画を撮る
という情報が出る。

②「国家電影局」のデータ調査。
『P計画』というタイトルでの申請はない。
『我不是熊猫』の申請は存在した。

③ 〈スクープ記事〉以降、
『我不是熊猫』というタイトルが出てくる
記事はなくなる。かわりに、2023年6月頃から
ジャッキーの新作として『P計画』が登場。

結論:
『我不是熊猫』は、
『P計画』の〈初期企画〉である。




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まとめ・3&4 解説

『熊猫特工THE PANDA AGENT』の
別名として『我不是熊猫』と記載がある。
しかしそれを証明する資料は見つかっていない。
 
『粉紅熊猫』(ピンクのパンダ)は
『熊猫特工THE PANDA AGENT』の
〈初期企画〉であると推測される。



先程、
『我不是熊猫』は『P計画』の〈初期企画〉だ!
と結論付けました。

それなのに、中国の映画紹介サイトの
『熊猫特工』紹介欄には…

 

引用:豆瓣电影/「熊猫特工」 2023年12月15日閲覧


なにぃぃい~?!

『熊猫特工』の別名(又名)が、
『我不是熊猫』『粉紅熊猫』だと?!


あと、なんだ?『粉紅熊猫』ってのは?!
この期に及んで新カード登場

これがホントなら、

我不是熊猫/P計画/熊猫特工/粉紅熊猫

全部、同じ映画ってことか?

は~~~っ!(怒)
んなことあるかいっ!
もう、勘弁してくれよ…





いや、まだだ!
燃えつきるな!ドリラー・Chai!
あきらめたら、そこで試合終了だぞ?!

※参考:スラムダンク・安西先生





◆再び「国家電影局」調査


『熊猫特工』は、すぐヒット!しかし…
同名タイトルの「共同製作ビデオ」の
プロジェクト
でした(涙)

映画作品データには、
『熊猫特工』という作品はノーヒット。

一方、『粉紅熊猫』を調べると2作品ヒット!
しかも、どちらも脚本がスタンリー・トン!


(1)『粉紅熊猫』2014年出願(申請)結果公示

引用:国家电影局/备案公示查询结果/影剧备字[2014]第4179号/粉红熊猫/ 2023/12/15閲覧


(概要・意訳)
遺伝子の突然変異で、ジャイアントパンダの特徴をすべて持ち、
IQも高いピンクのパンダ・フェンシーは、密猟者の標的となっていた。
フェンシーを守るため、中国とアメリカの科学者、
山菜取りの老人、山の子供たちが防衛チームを結成。
密猟者に立ち向かう感動の戦い。


(2)『粉紅熊猫』2021年出願(申請)公示結果

引用:国家电影局/备案公示查询结果/影剧备字[2021]第1396号/粉红熊猫 2023年12月15日閲覧

 

(概要・意訳)
一人暮らしをするたくましい少女が、珍しいピンク色のパンダに出会う。
かれらは権力者と密猟者から追われ、自分たちの身が死の危険に
さらされていることに気付く。社会のはみ出し者であるふたりだが、
一緒に戦うため、にわか作りの特別な家族となった。



ほほう… スタンリー・トンの香り。

特に「2014年申請版」の脚本は、
『プロジェクトV〜ピンクパンダ篇〜』

なんて映画が出来そう (*´艸`*)



◆〈熊猫映画〉考察・まとめ



★『粉紅熊猫』は『熊猫特工』の〈初期企画〉か?

十中八九、そうだと思います!

安心材料は、
スタンリー・トンが脚本を書いていること。

問題点は、
「2014年申請版」と「2021年申請版」、
どっちの『粉紅熊猫』?


私は「2014年申請版」だと思います!

『熊猫特工』が発表されたのは、
2020年開催の「第10回北京国際映画祭」
2021年の申請じゃ、間に合いませんから。



ストーリーにも注目!

ワタシ、さっき冗談で、

「2014年申請版」の脚本は
『プロジェクトV〜ピンクパンダ篇〜』
なんて映画が出来そう…


と言いましたが、実はマジな話かも。

それに、あのウワサ話にも合致する!
※『熊猫特工』は「プロジェクトVの続編的映画」

2014年申請版『粉紅熊猫』が
『熊猫特工』の〈初期企画〉なら、

そんなウワサがあっても不思議じゃない…


そうか、もしかしたら…
『熊猫特工』の初期企画は、
『プロジェクトV』のスピンオフだったのかな?!


まあ、スタンリー・トンの歴史を振り返れば、
十分ありえますね。だって、

『THE MYTH 神話』のあと、
スピンオフ的な『カンフー・ヨガ』作って、
正式な続編『伝説 LEGEND』を作る…

『プロジェクトV』も、
この轍(てつ)を踏んでしまうのか!(笑)


では「2021年申請分」の『粉紅熊猫』
どこへゆくのでしょう?

もしかしたら、
別動プロジェクトとして進行中かも!
※『熊猫特工2』の〈初期企画〉になったりして。


ジャッキー…
隠居は当分、ムリそーだ。



★『我不是熊猫』と『熊猫特工』の関連性

この2つに、関連性など
ないと思います(きっぱり)

これ以上の説明は不要かと。
どー考えても、違うだろ!

共通点をあえて言うなら
「パンダ映画」って所だけじゃない?

この件、ソースをお持ちの方がいたら、
ぜひご教授くださいませ!



 

以上、全ての解説、終わります!


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話題6・Chai的視点

今回の記事は全編〈考察記事〉なので、
執筆の感想を。 

『P計画』は〈謎〉めいていた…

深掘りオバサン的には、
映画見る前から、じゅうぶん楽しんだ!
 
その代わり、記事を書くのは
しんどかった…

途中から、頭がバグってました。
「私は一体、何を書いているのだ?」と。

でも『P計画』の背景を伝えたい!
その一心で、書き続けました。

ということで…

『少林寺木人拳』の一龍のごとく、
文句も言わず、黙々と読み続けた方、

もしくは、

『拳精』の一龍のように、
居眠りして、いつの間にか気絶した!って方も…

ここまでたどり着いてくれて、
本当にありがとう!

そんなアナタにプレゼント。

私の記事、
〈マニアックさ〉なら自信があります!
そんな〈変態記事〉読破!を記念して、

『P計画』マスター/師弟出馬

の称号を授与します!おめでとう!

明日から、パンダの格好をして、
獅子舞を踊ることができます!
やったね!

実はこの称号、さらに上があります。

それは、『P計画』が無事に日本公開され、
みなさんが鑑賞したあと授与されます!

お楽しみに!

 

それではまた、
〈深掘りの森〉でお会いしましょう!

 


Chai




《参考資料》

・知乎/动作电影厅/唐季礼最新电影官宣:《熊猫特工》亮相第十届北京国际电影节

 

 

・百度百科/ 熊猫特工

 


・豆瓣/熊猫特工

https://movie.douban.com/subject/35448976/

 ・百度百科/ P计划

 

 

 
・豆瓣// P计划
https://movie.douban.com/subject/36441385/
 
・国家电影局/备案公示查询结果/影合立字[2017]第070/熊猫特工
https://www.chinafilm.gov.cn/dybalxgs/202210/t20221013_571622.html

・豆瓣/急先锋
https://movie.douban.com/subject/27195078/

・豆瓣/神探蒲松龄
https://movie.douban.com/subject/27065898/

・易有料/孤烟「成龙新片开机,神秘男主角疑是杨洋,烂片预定?」2023/08/10
https://pc.yiyouliao.com/microsoft/article/rivers/newsfeed/1531576099383816194/ID0EOMTP0GU0Q3R.html?channel=c21c5b93fdd14bdbb106ebe94d132d07

 ・ 搜狗/头号电影院「成龙新片要演谭爷爷?《P计划》合作顶流巨星P,被猜是大熊猫花花