松本にひとり旅した記録を
綴っています。
前回に続き、松本市立博物館 を訪問した時の話です。
常設展示を見学後、特別展も見学しました。
令和7年度特別展
『信州の工芸 ~ 作り手たちの原点 ~』
(会期:令和7年4月19日~6月9日)
お恥ずかしながら今回の旅行を計画する中で初めて知ったのですが、
松本は『工芸のまち』と呼ばれるくらい
手しごとが盛んな土地なのだそうです。
この特別展では
信州各地で活躍する作家さんたちの作品が展示されていました。
《おいしい石の調理法 / 伊藤博俊 / 1986》
松本生まれの作家さんです。
『硬く、重く、冷たい印象のある石に、
柔らかく、軽く、あたたかい印象を持たせることはできないか。
人々の生活に寄り添う作品が作りたい。』
という想いから生まれた、伊藤氏の原点と言える作品だそう。
《口の堅い奴等 / 伊藤博俊 / 2000》
こちらも伊藤氏の作品。
不気味だけど・・・
凡人の私ではとても思いつかないような作品で、
ただただ衝撃を受けました。
アーティストの方たちの感性って凄いです。
《蒔田卓坪 / ウィンザーチェア》
詳細は忘れてしまったのですが・・・
この椅子がほんとうに素敵でした。
影までが美しくて、つい後ろに回って写真を撮ったのですが、
正面から撮るのを忘れたよね・・・。
《本郷孝文 / 天蚕の繭と糸》
松本の染織作家さんです。
養蚕用に飼育される蚕は 家蚕(かさん)と言い、
幼虫も繭も乳白色をしていますが、
この萌黄色の繭をつくった 天蚕(てんさん)の幼虫は
鮮やかな黄緑色。
萌黄色の繭と糸は染めたのではなく、自然の色らしいです。
家蚕は桑の葉を食べて育ちますが、
天蚕の主食はクヌギの葉なんだそうです。
《総天蚕糸ストール / 本郷孝文》
天蚕の糸でストールを織るとこうなるのですね。
優しい色で素敵です。
《炭アイロンの灯り / 笠井秀郎》
《アワナミ / 小口綾 / 2012》
安曇野で硝子工房を構える作家さんだそうです。
底の部分が泡模様のガラスのボウル。
この時は、単純に影が本当に綺麗だなぁと思って写真を撮ったのですが、
帰宅後に『透明・光・影』を大切にした
作品を製作されている作家さんだということを知りました。
ちゃんと伝わってます!
《長野オリンピックメダル製作工程 / 伊藤猛》
冬季オリンピックのメダルは、
開催地ならではの個性的な面が光る傾向があるのだそうです。
1998年に開催された長野オリンピックのメダルは、
木曾漆器の技術が織り込まれたのだとか。
画像にある工程は、メダルの裏面ですね。
《長野オリンピック金メダル / 伊藤猛》
日本らしさがある、素敵なメダルだと思います。
ベテラン作家さんから若手作家さんまで
多くの信州の作家さんたちの作品が楽しめました。
松本市立博物館 を後にして、
お次はランチをいただきに行きましょう。
つづく